春の学期中はここにも書いたが、ドイツ語、フランス語、イスラム圏、人類学などを学んだ。夏はちょっと趣向を変えて、沖縄、原子力発電、天文学などを選択した。身近な分野、まるで日常と接点がない分野、一時は専門だった分野などいろいろあるが、改めてまたじっくり時間と場所を設定して学んでみるといろんな発見がある。しかも授業料を払って聞くということが大切なのだ。書店で千円、二千円の本を買って読むのとはまた違う。放送大学の授業は民間のカルチャースクールよりは格安だが、それでも一科目(5コマ)で5500円はする。全部吸収したいという気持ちが高まるのである。
原発の状況はやはり20年前とは隔世の感がある。高速増殖炉は頓挫しているようだし、海外とくにフランスが牽引力を失っているのは大きい。六ヶ所村の再処理施設はとっくに稼動していると思い込んでいたが、いまだに???な状態のようである。北朝鮮の状況にも影響されているのであろうか。日本の技術力をもってすれば、プルトニウム爆弾の製造などは簡単であろう。でも世論や法律がそうはさせないのだと思う。安保や基地問題、そして沖縄が絡み合っているのだ。ぼくはいままでなんと無関心に生きてきたことだろうか。
そして天文学に触れると、生きていくこの時間のことを思う。どうせだったら、やりたいことをやっていこう。大人なんだからやりたくないことをしなければならないときもあるが、わざわざそれを選んでいくことはしないでもいいのだ。「ディープインパクト」を見たときに二輪免許を取りたいと思ったように、宇宙の動きに触れると自分の動きも検討したくなる。方針自体を考えたくなったら、ちゃんと「哲学」の勉強まで用意されている。やってみる時間はまだまだたくさんある。
というわけで、月・火・水と朝ラッシュ時に小竹向原、池袋、雑司が谷で混雑具合を確認してみた。
急行電車はまあ普通の混み具合である。朝の電車としては空いているほうかな、という程度。小竹向原には副都心線と有楽町線が一緒に入ってくるが、やはり有楽町線は満員である。ただ、東武東上線和光市から直通で入ってくる電車と、西武池袋線練馬から入ってくる電車だと、和光市からの電車のほうが混んでいるようだ。
そして池袋での副都心線ホームでは、各駅停車でやってきた人たちの大半がここで降りて急行に乗り換えている。池袋・新宿三丁目間で各駅停車は急行の通過を待つからである。道理で納得がいく。ぼくが初日見て驚愕した空き加減は、もっとも空いている区間だけ乗っているからなのだった。しかももともとの電車が練馬から入ってきた西武線直通の空いているやつだったのだ。
それにしても山手線の地獄のような混み具合を考えたら、池袋から新宿や渋谷方面に行くこの副都心線の通勤のラクさは特筆すべきであろう。でもきっと徐々に知られていって、長い経過のうちに均等になってしまうのかもしれないが。
30日に引っ越した。今日はときわ台駅からの初出勤である。東上線の各駅停車は西武や京王の各停並みの快適さだった。さあそして地獄の山手線内回り。池袋からの新宿方面は死ぬほど人が乗っているので、回避して今日は副都心線に乗ってみる。通勤急行が来たのでまずは見送る。しかし、え?なんでこんなに空いてるの?って感じ。そして副都心線各停が来た。目を疑う。100%切ってるのではないか。立っている人が殆んどいない。しかも空席すらあり。親子がどちらが座るかで話し合っているのどかな風景。平日の池袋、朝8:33ですよ。こんなことあるのか。8/1って、みんなが有休取る日だったりして。あーこんな天国のようなガラガラの通勤電車なら毎日でも乗りたい。来週の月曜以降も同じかどうか確かめてやろう。
暑い日が続く。いつの間にか梅雨も明けてるし、炎天下バイクに乗って新居に行ったりして日々を過ごす。今年の夏は仕事もエンドレスみたいで、金も使う暇がない(笑)。もうすぐ放送大学の試験でもある。そうそう、新居はすごくよくUHFが映るのである。室内アンテナでさえゴーストもなくばっちりだ。いかにこの新宿区の電波状況が悪かったかがわかる。これなら学習意欲も湧くだろう。
きょうは仲間のオファーで新所沢へ。新居の話をしてしまった。なんか順番が逆なんだよなぁ。身近なところから順に話していくべきであるという「手順」にとらわれる自分。組織活動が身についてきたということかもしれない。
引越まであと五日。そろそろダンボール詰め作業を始めなくては。
最近あまり利用していなかったのだが、新居に蛍光灯や冷蔵庫がないことが判明して、Yahoo!オークションを利用。今は昔と違ってプレミアム会員でなくてもIDさえあれば入札に参加できるようだ。
早速蛍光灯を落札した。落札価格1000円。電気屋で買ったら最低3500円はする。冷蔵庫もいま入札中。こちらはいま980円だが、まだ上がるかもしれない。電化製品は送料がネックになる。佐川急便を使ってくれているところは全国一律1000円くらいで配送してくれるようだが、他社だと送料だけで2000円を超える。
昔だとリサイクルショップを丹念に歩き回るしか入手方法がなかった中古品購入も、いまはネットでほとんどが手に入るようになった。
面接授業(スクーリング)で、イスラムの文化と教育について学んだ。いままでまったく興味すらなかった分野である。そもそもぼくは世界史を選択したことがなかったため、イランとイラクとトルコの区別すら付かない。サウジアラビアとかエジプトになるとなおさらだ。ペルシャって国? 猫ですか。そういう言語があるみたいだけど、それとは別にまた母語をアラビア語で書くとかラテン文字で書くとか、こんがらがってよくわからなかった。同じような言葉をあのくねくねした文字で右から書く場合と、アルファベットを使って書いたり、ロシアで使っている文字を使って書いたりするらしい。でも発音は同じ! なんてことだ。キムジョンイルっていうのを、金正日とかいたり、ハングルでかいたり、カタカナで書いたりできるように、イスラム文化圏もかなり入り乱れているようなのだ。
それにしても、戦争の多い地域だということがわかった。いまもアメリカは攻撃をしている。西欧資本主義国家とは相容れないのであろう。
コーランは「クルアーン」というらしい。モハメッドではなく「ムハンマド」だ。表記もいろいろ時代によって変わるようだ。まだまだ知らないことだらけである。
あと授業もほんの少しだ。自分がやっている授業も、受けている側の授業も。ぼくにはまだまだたくさんやることがあるという感じがする。寝る時間がとても貴重。
ここ数日、ネットなどの天気予報やニュースでは「大雨洪水警報」だの「局地的豪雨」だのと警告され、降水確率も50〜70%で推移していた。厳重に靴も変え、自転車はなるべく手放し、大型のこうもり傘を携えて暑い中汗をかきながら仕事に行くのだが、まったく雨が降らない。たしかにYahoo!天気などで雨雲の動きを見てみると、東京都心部だけ見事に雨雲をすり抜けている。逆に外されてずぶ濡れになってしまうよりはまだマシなのだが、傘が毎日重荷である。
生まれて初めて沖縄に行った。あらかじめ刷り込まれていたあらゆるイメージ、たとえば熱帯の蒸し暑さ、激しく繰り広げられる左翼運動、草むらから飛び出してくる獰猛なハブやマムシ、傍若無人な米兵たち、など。これらはすべて想像上の産物であった。沖縄といっても、ただ単にちょっと暑い日本の土地であった。
しかしながら、町並みはやはり少し違っていた。一戸一戸にシーサーがいたり同じく魔除けの「石敢當」があった。田舎の山の中腹には巨大な墓地がある。観光地ではあるがしっかりと歴史の刻まれた首里の城跡。平和記念公園に残った戦没者碑は圧巻だった。ここは地上戦の行なわれたところだったのだ。
仲間との分かち合いはいつもの通り。九州のメンバーもそうだが、むしろ関東のメンバーが多かった印象である。観光と保養に専念できた気がする。帰りの航空機が大幅に遅れて航空会社にクレームをつける場面もあったが、総じて楽しい四日間だった。
今年の冬に買った投資用マンションが来月空室になりそうとの連絡が仲介業者より入った。ときわ台の物件である。所得税や管理手数料の節減のためにも、自分が引っ越して入居してしまうか。今のところにはもう五年になるし。引越の多いぼくにしては割と長く住んだほうだったと思う。
今学期の授業や試験がすべて終わったところで新展開というのもいいかもしれない。
生まれて初めてのフランス語だ。放送大学の面接授業で受講。簡単な日常会話の練習が続く。ジュマペールとか、ジュスイとか、ブゼットとか、初めて聞く言葉の乱立だ。学生のときは第二外国語にドイツ語を選択したので、まったく勝手が違う。読まない子音が大杉栄(笑)。それにしても新鮮な驚きの連続である。
いろんな文化の違いも先生から聞かされる。法定の労働条件の差には愕然とした(法定有給休暇が年五週間とか……)。ここまで労働者が守られているなら、赤化の必要はもはやないかもね。その代わり消費税20%らしい。進歩の国は違うなあ。でも国王や王妃をギロチンにかけて、命がけで国内改革を勝ち取った国なのだと思う。
言語を学ぶだけでも、いろんな社会の差を見せつけられるのだった。