_ ぼくは原子力工学科を卒業しているので当然のことながら原発推進派であると公言したい。というか自分がやってきたことを肯定するのは人間だから当然である。そして労組活動も長いことやってきたので、その意味でサヨクとも言えるのである。カタカナでサヨクとしたのは、本物の左翼活動家の人たちに比べたら全然力も根性もないので、端くれにすぎないということである。これも自分が長いことやってきたことだから、肯定するのは当然である。組合活動家の仲間たちからよく言われるのは「なんで森田さん原発賛成なの? 自民党好きなの?」とか、なんとも答えがたい質問である。自民党だって集票したいからか、最近は原発推進とは言わない。代替エネルギーでカバーする、とか廃炉を目標、とかごまかしている感じなのである。原発をはっきりと推進すると言っているのは維新の会くらいだろうか。結局みんな世論がこわい、みんなの支持を得たい、って感じなんですかね。それって大衆迎合主義なんじゃないのかなあ。ポピュリズムですかね。
みんなと違う主張をするのは勇気がいる。下手すると袋叩きにあったりするからね。でも信念は変えられないのですよ。自分の本音が変わる日だってくるかもしれないのだけれど、本音が変わらない以上、人と違っていてもそれは仕方がないですよ。
_ 本日中曽根康弘元首相が亡くなられたとのことである。お悔やみ申し上げます。大正生まれの自民党の政治家で、とてもパフォーマンスのうまい人だったと思う。非常に影響力の大きい政治家だったので、左右、敵も味方も多かったのではなかったか。
2008年の東京大学ホームカミングデーでゲスト講演され、自分はライブで見、聴くことができた。当時で90歳だっただろうか。お元気だった。政治や経済の分野の話で弁舌を奮う姿を見て、自分もあのように歳を取りたい…と思った。ぼくは労働運動を続けてきたので、内容については是是非非あるが、リーダーとしての資質と姿を見せてくれていたと思う。そしてぼくにとっては、このホームカミングデーに行ったことがその後の自分の学問復帰に結び付いた。中曽根氏の講演を聴いたことは自分の中に大きなインスピレーションを作り出した。
存命のうちに何かまたイベントがあれば参加したいと常々考えていたのだか、それもかなわぬこととなり残念である。また一つ昭和が終わっていく…という感慨である。