9/16~9/19まで巡検に出かけた。そのあと9/20,21も地理学会と続き、ようやく本日東京に帰ってきた。
往復ともに高速バスを使った。すごく安いからである。ゆきは新宿→長野を2,500円、さらにJR信越本線を乗り継ぎ集合地点の高田駅に到着。帰りは富山→東京を3,500円。どちらも新興の高速バスベンチャー会社で、長野ゆきはWillerトラベル、富山からはJamJamExpressである。安かろう悪かろうでもない。バスは新しくきれいだし、4列シートも決して圧迫感はなかった。
巡検は直江津から潟町砂丘の調査から始めて、まずは高田平野を流れる関川を調査。そして日本海沿岸沿いに西へと進み、糸魚川市から姫川に入った。姫川は糸魚川静岡構造線を流れる川で、土砂供給が多い。西日本の古い蛇紋岩や安山岩、東日本の新しい地質が混合されて河原を作っている。
白馬のほうまで川沿いに昇っていった。山崩れや堰き止め湖もある。東西日本の境界線で調査するのが楽しい。県境や市境のマニアが多い理由がすこしだけ体感的にわかった気がする。
姫川の底質調査がほぼ終わったら、今度は青海川、親不知、境川と巡検が進む。ここから富山県に入った。黒部川で少し山中に入り、高位段丘を調査した。天気も穏やかで、露頭で連続サンプリングをしてから研究室の数名で昼食。さらに傾斜が急なことで知られる常願寺川、そして公害で有名な神通川を調査して終了となった。
富山大学での地理学会は、他の研究者の発表を聞くのに専念した。人文地理関係の発表比重が多く、自然地理も災害がテーマだったり文献からの気候復元が主だったりして、地球惑星科学関係では人文的要素の強い学術大会だと思う。
富山は浄土真宗の布教が盛んだったようで、魚津、入善、富山には寺院が多いようだった。市街地に東西の本願寺(大谷派と本願寺派)の別院が並んでいたのが印象的。最終日は市内電車の一日乗車券(620円)を使って、地鉄電車やバス、路面電車を満喫した。高山本線もすこし乗車。もう少し時間と体力があったら氷見線や立山への山岳鉄道にも乗りたかったが、それは次回にゆずろう。