夜の寒さが日を追って深くなっていく。寒さに耐えられず、ついに掛け布団を出した。ふつうとっくに出してるって? ぼくは夏からずっとベッドの上では毛布一枚で寝ていたのだった。掛け布団を出して眠ると暖かくて気持ちがよい。布団から出られなくなる誘惑も発生する。
冬の上着やコート類も準備したい。夏よりはバリエーションがあって楽しい。冬のほうが好きなつもりなのだが、寒さには弱いかもしれない。
放送大学のスクーリングで、横浜の歴史を学ぶ。弘明寺の神奈川学習センターに行くのも初めてである。これで関東一円ほとんどの学習センターに行ったわけだが、あとは栃木くらいだろうか。今回は近くて遠い大都市横浜の勉強である。
横浜は札幌や北九州くらいの規模だと考えていたが、ぜんぜん違う。人口なんと350万人近いらしい。北九州の三倍である。そして行政区が18もある。人口が増え続けているので、最近も青葉とか都筑とか、分区が進んでいるとのこと。まもなく東京二十三区のレベルを超えるのかもしれない。
横浜の駅がどんな風に移転してきたか、震災や戦争で横浜関内などは何度も焼けつくしては再建を繰り返してきた歴史も知ることとなった。スタジアムや埠頭の歴史も聞けば納得するばかりである。
横浜駅の構内は巨大な地下通路となっている。池袋や新宿など及びもつかないくらいの人の流れだ。今回市営地下鉄にも初めて乗った。電車代を節約しようとするとついつい東横線ばかり乗ってしまう。みなとみらい線も使うと便利だ。
夜のマリンタワーにも昇った。高さも高いが入場料も高い(750円)。エレベータの動力代と考えれば納得もいくか。
土日二日間の授業だったので簡易宿泊所に一泊した。インターネットで予約したときにはよくわからなかったが、来てみて気づいたのは、この宿泊所は労働者の町「寿」のど真ん中なのだった。三畳一間のゲストハウス、いちおう鍵はかかる部屋になっているが、いろんなものを失っていくと、こういうところで生活することになるのかもしれない。路上はふつうの町並みに見えるのだが、ちょっと路地をのぞくと立ち飲み屋がたくさんあって騒ぎ声が聞こえる。まあ今はあまり関係がないのでやり過ごした。
何年かぶりで中華街にも出かけた。勉強した上でやって来たのでちょっと興奮度も違う。華僑の人たちの生活が垣間見えるような気がした。香港風の飲茶セットを頼む(1,800円)。シュウマイがうまい。
二日間の授業を終えてバスで保土ヶ谷へ。そしてJR、さらに再度東横線。夜のミーティングには間に合わず自宅に直行。何年か前と同じく雨続きの横浜だった。
最近は自転車でも駐車禁止違反が問われる。警察による反則切符ではないが、区役所による「放置自転車撤去」である。実質駐禁罰則に等しい。さらに車両を強制的に持って行かれるという実力行使がつく。千川駅前でやられてしまった。
言い訳は数点ある。
・11時過ぎになると小竹向原の駐輪場が満車状態になり、置くところがない。
・スーパーの前でありみんな停めている。
・数時間なので勘弁してほしい。
しかし、行政は措置が厳しかった。札をつけて一時間待ち、それでも置いてあったらトラックに積んでいくという「即日撤去」だったらしい。
撤去手数料5000円を支払い、自分の自転車を受け取る。腹立たしい。どこにぶつけることもできない怒りだ。自分が悪いのだから。受取所で皮肉の一つでも言って、手数料払えないだの法的根拠はどこにあるのか示せだの、ごねることも考えていたが、係員はシルバー人材センターのよぼよぼの高齢者なのだった。敵も上手い配置を考えたものだ。高給取っていそうな区の職員が係員だったら、たぶんぼくはごねて騒いで困らせたことと思う。
騒がなかったおかげで心の平穏も保たれたし、棚卸にチェックをつけないで済んだ。こういう行政措置にはつい反射的に怒りを感じてしまうが、反則金という強制力で規範を守らせる力になっているのは事実だ。バイクの時と同じく、手痛い授業料であった。
ミカドはやはり10/18に閉店してしまった。きょう店の前まで行ったらシャッターが下りていた。残念。高田馬場店に移動する筐体に望みをかけたい。
月、火と続けてバイクでの移動に専念。気候は暑くもなく寒くもなく、一年の中でちょうどいい季節かもしれない。月曜は終電を気にせず三鷹で仲間と深夜まで分かち合い。火曜は立川、新宿、中野と動き、戸口から戸口へと移動。この二日間の移動でちょうど燃料タンク一回分(5,6リッター)である。交通費トータルで時価およそ700円。小竹向原→立川を電車で新秋津経由の最安経路で行って470円だから一回の往復で余裕でモトが取れる計算になる。
五日市街道の玉川上水沿いや、甲州街道の八幡山付近は大量の落ち葉が舞い散っている。自動車から見たら風流な風景で楽しめるかもしれないが、バイクだと目に入りやすいし危険である。風のあるときは電車のほうがよいかもしれない。
最後に泥酔して記憶を失ったのが16年前の今夜である。一時的に記憶を(部分的にということも含め)失うことを、ブラックアウトという。ひどいブラックアウトは2,3回あったが、電話したり人と話したりしたこと自体も忘れることがたびたびだった。もちろん今はしらふなのでそのようなことはない。忘れてしまいたいことさえ心に引っかかったりする。だから定期的に棚卸をし、物事を整理整頓し続けなくてはならない。人を恨んだり、人を傷つけたりしたときはなおさらである。
ラストの底つきの季節ということは、自分の最も苦手な季節ということに他ならない。弱くなる時期である。自分としてはこの秋風の吹くシーズンは、好きだし得意なつもりでいたが、客観的事実はそうではない。意識していることと現実はたびたび食い違う。恵まれている状況でも不幸だと思ったり、得るべきものが得られていないと不平を言ったりもしばしばである。しかし、気持ち次第で幸福になれるということでもある。
記憶しているさまざまな苦しかった記憶が、今を生きる財産となる。やはり忘れるわけにはいかない。忘れるときはトラブルに向かう前兆である。
先日ここで紹介した超レトロゲームに出会える新宿のゲーセン「ミカド」が閉店するようだ。公式ページで閉店日は10/18と発表しているが、店頭の張り紙では10/22までとされていた。張り紙のほうが信憑性高そう。これでアルカノイドRevenge of Dohからお別れかもしれない。
ただ、先ごろオープンした高田馬場店は営業を続けるようなので、そちらに筐体が移ればいいのだが。ただ、アルカノイドは稼動率がむちゃくちゃ低そうなので、狭いスペースの中で生き残るのは至難の業かもしれない。
年二回の仲間との恒例カラオケフェローシップ。今回もお誘いに乗る。11:00〜18:00の全七時間。すこし長丁場。でもカラオケが楽しめるとよい。
最近ひとりカラオケを結構やっていたので、逆に新鮮だ。知らない曲がたくさん流れる。当たり前だ、他人が歌うのも聞くのだから。ただ、サビくらいならわかるけど、ディテールを知らない曲の構造がよくわかったりしてよかった。みんなで行くと、ゆったりとお茶を入れにいったりトイレへ行ったりできる。一人だとなんだか離席時間がもったいない気がするんだよね。
自分が歌った曲は以下の通り。
・草原の輝き(アグネスチャン)
・硝子坂(高田みづえ)
・哀愁でいと(田原俊彦)
・雨あがりの夜空に(RCサクセション)
・夢の途中(来生たかお)
なんかすごくヒットした曲ばっかしだし、数年前にくらべたら自分の芸風もすこし変わってきたのかもしれない。コテコテの歌謡曲を歌ってて結構気持ちいいし(笑)。
また練習を積み上げながら次回に臨もう。
カラオケ後、東急電鉄田園都市線のつくし野へ行く用があり、仲間と池袋で別れたのだが、副都心線で渋谷まで行ってみたらストップしている。池尻大橋で人身事故で、田園都市線・半蔵門線ともにストップだ。折返し運転で少しずつ復旧しているようだったが、待ち続けて結局たどり着けなくなる事態も予想され、やむなく大山に進路変更。板橋でも仲間のイベントがあるのだった。
けっきょく19:30頃、さっき池袋で別れたばかりの仲間の多数と再会。100人近い動員の大ミーティングに立ち会えた。
先日のTOEIC IPの採点結果が郵送されてきた。悲惨な結果だ。リスニング170点、リーディング210点、合計380点だ。いやーここまでひどいとは思わなかった。それぞれ500点配点の1000点満点だから、三割八分しかできていない。いろんな語学検定の標準的合格水準が8割と言われている。やはり自分のレベルから始めるしかないのだろうと思う。
年に二回の宿泊研修会へ日帰りで参加。バイク使用もギリギリまで考えていたが、夜間の移動は危険なのと仲間との行程を大切にしたいため、京急電車で往復することに決定。
坂の上にそびえ立つ建物。企業の合宿研修に使われるような感じの構造だった。会議室前にひとつひとつコピー機があったりして。使用料や宿泊費は見るからに高そう。企業相手の営業ならやむを得まい。でもわれわれのような個別の民衆としては費用対効果にちょっと割高感がある。
朝のミーティングの司会を頼まれていたので、9:15〜11:45は奉仕させてもらう。二年半前の嵐山日帰りのときも朝一ミーティング司会のために早朝出かけた記憶。今回は、最近の自分のステップワークの話をゆっくりできた。
日帰り参加だったので食事はすべて外であった。仲間とこじんまりと中華や握り寿司食べたりしてふだんよりは出費があったが満足。交通費もそれなりにかかったが、他地域に行くことを考えたらはるかに安く上がったと思う。
茗荷谷に出る用事がありそのあと夜まで時間があったので、徒歩で行ける小石川植物園へ行った。もともと徳川幕府の薬草栽培園だったらしい。明治に入ってから東大が管理しているようである。震災時の避難所や、貧困者の入院療養所にもなっていた土地のようだ。
平日の日中であることに加え、小雨のそぼ降る悪い天候と地がぬかるんでいる状態で、ほとんど入園者はいないようだった。一キロくらいの広い敷地の中に、自分も含め五人くらいしかいなかったのではないかと思われる。世間にある施設やテーマパークなどとは一線を画しており、本当に自然のままである。植樹も区画の中ではなく、林の中に自然に植わっている。散歩道も余計なコンクリートやブロックがない、獣道のようだ。ただ傾斜のあるところは崖崩れが起きないよう造成はしてある。下のほうに日本庭園がありそこだけは人工的だったが、それでも石で枠を作った程度であった。
一時間半程度散策したが、山中の自然公園を歩いているような感覚に陥った。山道もあり蜘蛛の巣が縦横に張られている。傘を差しながらの散歩だったので巣が顔に当たることはなかったが、そのくらい自然のままである。とても都心にいる気がしない。山手線の中でしかも文京区の真ん中である。ときどき遠く自動車のクラクションが聞こえ、我に返る程度だ。
二十代のころにこの植物園に一度入ったがこんな感慨はなかったと思う。体は少し疲れたが精神的にずいぶん癒されたように思う。
東京大学大学院理学系研究科附属植物園「小石川植物園」(入場330円)
http://www.bg.s.u-tokyo.ac.jp/