見に行った。アニメと侮るなかれ。シュールでストーリーがよくわからなくなる。でもひとつひとつの場面は非常に明快。介護されている老女たちの姿がとても写実的で現実的。ポニョのお母さんが絶世の美人だ。一見の価値がある。
海辺の町。モデルは瀬戸内海らしいのだが、沖縄とか柏崎もこんな感じだったと思う。
水中に沈んだところで半身不随の老女たちの足が動くようになる奇跡。このあたりがよくわかるとよかったんだが。でも宮崎監督は陳腐な展開は嫌いなようである。
ポニョ、かわいい。これは文句なし。
また今期も授業が始まった。毎年のことだが、夏休みの終わりはとくに切ない。何ヶ月ぶりかで学生の皆さんに再会する。単位を与えた学生も、単位を落とした学生も、いっしょに来ている。昼休みには向かいのスーパーマーケットでアイス買って食べたりしながら。
人の波の中で生きていくのが少し楽しい。何に時間を使い、何に労力を費やし、何にお金を使えばよいのか、少しずつ見えてきたのかもしれない。もう少しという感じがするのだが、まだ解答ははっきりしない。でも思いついたら、行動である。待つのも大切な徳だが、待ちすぎてやらないことが目に見えるようだったら、今日いまから立ち上がろう。
この連休は、イベントが続いた。20年以上継続のメンバーのスピーカーズ。回復の仕方もいろいろなら壊れ方もいろいろ。聞いててぞっとするような話もあり、回復を確信させてくれる話もある。ぜんぶ実話だからなおさらである。トータル100年以上の話だからなあ。長い長い道のりなので、今日一日のことだけに専念しよう。
日曜は仲間と同行して立川まで。中央線が人身事故らしく、日曜夕方にもかかわらず、電車は超満員で朝のラッシュ並み。しかも三鷹駅で長時間止まっていた。日曜の立川には行こう行こうと思いながら、これが初めてであった。狭くて静かなミーティング、場所柄、施設の仲間が多い。六時スタートなので七時半には終わって帰途につく。すごく早いなあと感心しきりだったが、池袋についたのはもう九時ごろで、結局ふだんの帰りと同じ時間になっていた。
月曜(敬老の日)は、二子玉川でバーベキューミーティング。若者主催だが、城南や中央の仲間がたくさん来ていて、ふつうのフェローシップであった。初めて多摩川の河原でみんなでフェローシップに行ったことを思い出す。1994年だっただろうか。あれはぼくにとっては事実上「仲間と一緒にやっていく」スタートだったと思う。
今度の土日もいろいろ予定が入っているが、自分がその気になって求めさえすれば、仲間はいつも待っていてくれるというのがありがたいことである。
角田光代の受賞作品である。遅ればせながら読んでみた。角田さんの作品は結構読んでいるのだが(15作くらいは読んだか…)、有名作品なので後回しにしていた。
二つの物語が同時進行して行って、最後に調和。村上春樹の「世界の終わり……」もたしかそんな風だったような。角田さんの作品は、いつも切ない。涙がこみ上げてくる場面がよくある。悲しい場面ではないのに、だ。不思議な切なさによく襲われる。切なさの好きな人にはお勧めである。
あと、男女間の怒り。主婦の怒りとか、主婦でない人の怒りとか。実に頭にくる場面を描写してくれる。男のまぬけぶりも書かせると天下一品だと思う。男の無神経さや配慮のなさ。身に覚えがあるはずだよ、みなさんも。
そういう感じでいつもこう読後感が悪いのだが、角田作品はまた麻薬のようにぼくの襟首を掴み、読ませようとする。それにどうもあらがえない。図書館で「角田光代」の文字を見て、まだ読んでない作品だと必ず借りてきてしまう、そういう力があるのだった。
引越慣れはしているつもりなのだが、今回は敷金トラブルとかいろいろあってやっと落ち着いてきた気がする。そしてなにしろ、自己所有のマンションに入ったというのが大きい。修理修繕も全部自己責任である。もう貸主とか不動産業者との駆け引きをしなくてもよいのだ。
引っ越して40日ほど経った。いまだ開けていない段ボール箱が四つ。これらはもう要らないものなのかもしれない。家具や雑多なものも「暫定的に」置いているつもりなのだが、きっとこのまま定位置になってしまうのだろう。そして不思議なのだが、もうすでに何年も住んできたような気になってくる。適応の力ってすごいなと思う。
地元のミーティング会場に歩いていった。ほんとに近い。歩いて10分以内。三鷹の頃も近い会場があったが、それより近いかも。自転車使えば、電車に乗らずとも四グループくらい行ける。板橋はそういう面では恵まれた環境なのだ。
家具の確定が既成事実になっていく前に、ベッドとかそういうのも検討しようかなと思っている。ただ、玄関が狭いので、組み立て式しか入れられないかななんて。よくピアノやベッドを引越のときにベランダから吊り下げて入れている図とか見るが、あそこまで大げさにはしたくないしね。
かわいいなあと思う今日この頃。さくらやのマスコットガールに抜擢されて、新宿西口のさくらやの壁に、あんなに大きく登場してから、気になるようになった。お笑い芸人だと知ったのはそのあと。YouTubeとかで芸も見せてもらったが、その愛くるしさにますますぞっこんである。おいお前ちょっとこっち来いよ……って言いたくなる。
木曜日に小茂根バス停そばから自宅まで帰る途中、自転車がパンクしてしまった。あと数百メートルだったので押して帰ったが、改めて後輪をよく見てみると、タイヤはたいへんな磨り減りようである。磨耗、の一言。とくにパンク箇所の辺りはタイヤがなくなっており、チューブがじかに外に露出している有様である。パンクしかるべしといった状況だったのだ。
翌日100円ショップでパンク修理キットを買い、パッチあてをしてみたがどうも上手くいかない。ぷすぷすと空気がまだ漏れている。虫ゴムが新しいものに取り替えて改善するが、パッチ箇所は改善しない。そもそもタイヤがもう老朽化している。このままタイヤが一周裂けそうな勢いなのだ。
根本的にタイヤ交換・チューブ交換をすることに決定。日曜の午前にビバ前野町店へ行き、16インチのタイヤとチューブを購入。しめて1500円程度。後輪をはずしてみた。ギアやディスクブレーキと一体になっていて難航するし、そもそもナットがものすごく硬く締まっていて、スパナではびくともしない。スパナを取り付け、スパナを金槌で叩きまくって、やっとナットが回り始めた。スパナの頭はぼろぼろである。
リム(わっか)から、古いタイヤとチューブを取り外し、新しいものに交換。タイヤをリムにきっちり挟み込むのにけっこう難航した。金具が三つ以上要るね。
二時間ほどかけて完成。自転車屋に頼まず、全部やれた。パンク修理も次からは、ゴムのりの性能のよいものを買えば一人でできる予感。
もともと2005年の七月に買った自転車、まだ三年なのだが、7000円前後の安物なので、ガタが来るのも早いのだろう。修繕しながら、使い倒して行こうと思う。
最近、夕方空が暗くなり、雷がとどろき豪雨に見舞われる…というパターンがやたら多い。7/29(火)の椎名町付近でずぶ濡れになって以来、まるで雷グセのように雷と豪雨が続いている。
高中正義の音楽作品で、1981年頃に「虹伝説」というアルバムがあった。高校入学の頃に買ったLPレコードだった。このなかに同名の「Thunder Storm」という曲がある。雷と雨が始まると、いつもこの曲が脳裏をよぎる。結構込み入ってて、弾くにはややこしい曲なのだが、高校生のときに同級生がライブでコピーして弾いていたのを思い出す。あれから27年も経っている! わたしも歳を取るわけだ。皆さんもね。
● ヒロシ [板橋区はこんなこともやってるみたいですね。 http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_..]
実家行きも終わったし、授業開始も迫っている。ここで東武東上線の定期券を初めて購入した。区間は池袋・上板橋間。ときわ台まででも事足りそうだが、数百円の差なので上板橋まで。イトーヨーカドーにも行けるしね。
小田急OPカードでオートチャージできる西武新宿線のパスモ定期を持っていたので、これを書き換えて今回の定期券にした。定期券自動販売機で「新規」にしてパスモを入れなくては書き換えてもらえないのが、ちょっとわかりにくいね。「継続」で入れると、西武と東武で違うので、当然購入できない。JRのスイカ定期販売機だと「継続」→「区間変更」できるのに、私鉄はシステムが違うようだ。
実家の小倉に二泊してきた。
母の病院でのディケアの現場を見てくる。介護の人たちの元気さに圧倒された。日中みんなで作業をしたり、入浴させてもらったりするようなのだが、71歳の母が最若年らしい。見渡すと八十代・九十代の人たちだ。週一回のケアということだが、親切な人たちに囲まれていて安心した。
今回の小倉行きは、ほかの用事とまったく絡んでなくて、純粋に両親と会ってくるだけの旅行だった。ややこしい話はいろいろとあるが、自分のできることをやるしかないという感じだ。
というわけで、ものすごい勢いで「ノルウェイの森」読了だ。なんとも言えぬ読後感。後悔とか悲観とか、なんかそんな一枚舌で書きにくい。作中でたびたび登場人物が語っているとおり「うまく表現できない」のだ。あまり書くとネタバレになるのでやめておくが、自殺をモチーフにするのは過去の自分を見ているようで、なんともよろしくない。自殺を美化するのは社会的損失だと思う今日この頃。
もっと軽く恋愛していいのかもしれないなあと思う。軽快なタッチなので、それが薄っぺらさを演出するのであろう。簡単にセックスするし、簡単に酒を飲む。中国で大人気なのはこれが原因か? でもたしかに村上春樹にしかない引き込む力、今回も感じた。
14年くらい前に途中まで読んでやめた「ねじまき鳥…」を再度読むべきか、それともほかの作家のものに移るべきかちょっと悩む。時間は有限だからだ。
● ヒロシ [今はどうだか知らないけれど、 荻窪駅の南口にカメラのキヨシと岩森書店が入っているビルがあって、 そこの上に角田光代の..]