陸水の授業の試験。最近とてもたくさん文字を書いている気がする。学生になってから鉛筆やシャープペンシルをよく使うようになった。社会人のときにはほとんどボールペンだったのだが。
水質や化学のことをよく学んだ。地球科学の分野には化学のエキスパートが非常に多い印象がある。ケイ酸塩の風化や炭酸カルシウムの堆積が、二酸化炭素の放出や固定に密接に絡んでいるので地球温暖化と切っても切れない関係なのだ。環境問題を論じるときに必須の知識と言える。
これも駒場の必修科目だった。プレートテクトニクスやウィルソンサイクル、カンブリア爆発などを扱う授業。やっと年代の整理が最近ついてきた気がする。だって1000年と1万年と100万年と1億年は違うよ!当たり前なんだけど、大昔というのにレベルがあるという話である。気候変動にもさまざまなサイクルがあるのである。最近凍りついたのはいったいいつなのでしょう、とかね。凍りつくといっても様々なレベルがある。そういうことを先生たちが全部正確に教えてくれた本当に面白い授業だった。
工学部社会基盤学科の「国際コミュニケーションの基礎2」という、英語を学ぶ授業を半年間受講した。ぼくのようなTOEIC-500点台の英語難民にはレベルが高い授業であったが、何とか最後まで投げ出さずについていった。他の学生さんたちに何気なく聞いてみたら800点台だったりする。東大の3年生たちだからまあ当然なのかも。
スペシャルイングリッシュレッスンは有料だったけど、レベル別だったし少人数だったので、自分にはそっちのほうがよかったのかもしれない。大学院入試にもついて回ることだし、修士を目指すなら英語からは逃げられないと思って観念しよう。
宇宙惑星進化学の試験であった。問題数多過ぎ。しかも数式で説明しなくてはならない問題ばかりで、ちょっときつかった。試験時間90分をまるまる使ってもぎりぎり書き切れるかどうかというところ。ハードでした。
駒場の必修科目である地球惑星環境学基礎演習の試験。微分方程式を多用して、海洋の炭素循環、地熱の勾配分析、太陽放射と温暖化の関係などを考える授業。毎回出された課題に、学生が前に出て問題を解く…という高校数学のスタイルに近い形式である。
一通りの解法はマスターして試験に臨んだのでクリアしたと思う。大体の数値のdimensionを知っていたので検算も楽だった。それにしても地学の次元はスケールが大きい。地球ができて以来のことを解析しているので、当然なのかもしれない。
後半の発表会であった。小断層解析のレポートをした。グループでない一人発表のため時間が短く、発表7分、質疑3分である。
応力比の説明や京都大学の山路先生の多重逆解析手法などを説明していたら、あっという間にタイムアップ。パワポのバックスライドもたくさん用意していたし、時間をかけて読み込んだ英語論文の話などもしたかったがやむを得ず。ミッション消化の感もあり。とにかくこの発表のために膨大な時間を注ぎ込んだ…ということだけはお伝えしたい。
地球環境学の授業で先生と一緒にミニ巡検に出かける。古い台地と沖積世の低い土地の対比。暗渠化されたたくさんの水路が街の中に張り巡らされているのを知る。川もないのに街中に橋がある。欄干だけ(宮下公園のそばの宮下橋とか)。東横のれん街はむかし橋の上にデパートを作ったのだそうだ。その証拠も点検。地形に注意すると面白いことがたくさんある。
駒場と本郷の授業をダブルで登録しているので、2年次の試験と3年次の試験がこれから三週間で五月雨のように絨毯爆撃である。
本日はその嚆矢濫觴で第一日だが、一気に三つも襲いかかってきた。「地形地質学」「進化生物学」「動物分類系統学」。地学というより、生物と地理である。高校では生物も地理も、1年生のときに履修しただけで共通一次試験では選択しなかったため、ほとんど忘れ去っている分野である。それを言い出したら、いま専門にしようとしている地学は履修すらしていない。共通一次では社会は「日本史・倫理社会」、理科は「物理・化学」を選択した。
今学期の生物や地理の勉強は、ぼくの気分を高校生時代にまで戻してくれる、貴重な若返りの薬でもあるのだ。