駒場と本郷の授業をダブルで登録しているので、2年次の試験と3年次の試験がこれから三週間で五月雨のように絨毯爆撃である。
本日はその嚆矢濫觴で第一日だが、一気に三つも襲いかかってきた。「地形地質学」「進化生物学」「動物分類系統学」。地学というより、生物と地理である。高校では生物も地理も、1年生のときに履修しただけで共通一次試験では選択しなかったため、ほとんど忘れ去っている分野である。それを言い出したら、いま専門にしようとしている地学は履修すらしていない。共通一次では社会は「日本史・倫理社会」、理科は「物理・化学」を選択した。
今学期の生物や地理の勉強は、ぼくの気分を高校生時代にまで戻してくれる、貴重な若返りの薬でもあるのだ。
飲まなくなってこれで20回目の正月になる。たいていは恒例の御岳山荘で過ごす。毎年電車とバスで向かっていたが、今年は初めてレンタカーでケーブル下の滝本まで出かけた。板橋から滝本まですこし渋滞もあっておよそ二時間半。雪にならずに済んだのがせめてもの幸いである。
山荘に着いてからは夕方ちょっと出かけて山頂の武蔵御岳神社へ。宿に戻って入浴と食事。豪勢な料理である。そして深夜のカウントダウンでふたたび神社に参拝。平成25年の元日を迎えた。今年は夏に東京大学大学院修士課程の受験もあるので、絵馬に合格祈願し、つるしてきた。
一晩過ごして下山。板橋まで戻り回転すしで昼食。自宅で仮眠してようやく起き上がってきた。今年は学業が本格化する年となるだろう。しかも巳年で年男である。暦が四回まわった。人生の半ばという感じがする。折り返しではなく、第二のスタートである。
テキストと言っても教科書ではない。先月半ばに池袋で行われたイベントの速記録の作成である。猛烈に忙しい毎日だったので先延ばしにしていたが、大学の授業もすべて終わったので着手した。七人分のスピーカーを口述筆記した記録が残っている。これをテキスト化。単語のメモをつなぐ。妻にも手伝ってもらい、まるまる二日かけてなんとか完了。胸のつかえがおりた感じである。
仲間と棚卸しや埋め合わせの検討。一日かけて話し合う。個別の案件なので、個別に話をするところがいい。時間をかけて仲間に奉仕するのは気分のいいものである。少しは自分も役に立っているのかもしれないと思う。年末押し詰まって公共施設を借りられないので、大学の一室を借りてやらせていただいた。
冬季集中科目(農学部)の履修。この12月最終週(26~28日)で計12コマの連続授業を受け、試験を受けるというハードスケジュール。東大農学部は今回入学を検討していたこともあり、内容はとても興味深く楽しい。工学と並んで実学という感じがする。
生物多様性や生態系の保存は、この現代では国家プロジェクトにさえなっている。絶滅危惧種の保護が優先されている。人間にとって利益になるからということだけではなく、いろいろな要素があり、議論が尽きないところであるが、個体数が一定の水準を切ってからの保護と再生は難しいようである。地球の環境は人間の都合だけではそう簡単に変えられないようだ。
クリスマスイブでもあるし、レンタカーを借りて川越のまちに出かける。浮間舟渡を出発し、新大宮バイパスから国道16号、小仙波から川越の市内に入る。博物館、美術館、本丸御殿と回る。寒風吹きすさぶまち。寒かった。火の見櫓になっている鐘楼も見る。菓子屋横丁で食べたぜんざいがおいしかった。
荻窪地域センターの料理室を借りて、みんなで材料を持ち寄り料理を作る会。といっても、自分はにんにくを油につけるくらいしかやれることはなかったが。
あさりのパエリア、ローストチキン、手製スペアリブ、マグロオーブン焼きなどなど。あとはムースババロアもデザートとして出る。食べる時間がメインであった。
ロウソクをともして夜のミーティング。一年を振り返って、話をする。今年はつつがなく、平和に終わりそう。
年内の地球惑星環境学の実習がこの21日をもって終了した。論文をたくさん読んで、地震を発生させる応力やひずみの理屈を学んでいる。六月に城ケ島で取得してきたデータの分析だけでも結構な分量。年が明けたらまた再開である。