_ 毎週アキハバラには出ています。二週間空けたりすると、もうわたしは過去の人になってしまったか……みたいな錯覚を覚えさせる街です、秋葉原。それくらい楽しい秋葉原ですが、最近のわたしはどうも不調なのです。何が不調かって、それは
秋葉で何も買わないで帰ってくる
ことが多々あるのです。ただ単にお金がないだけなら納得も行くのですが、先月のある日なんて財布の中に\50,000-入ってたんですよ。ご・ま・ん・え・ん(笑)。衝動買いでもしてスカッと行こうと思ってたのに、なんたる弱腰。慎重すぎ。あの廃人傾向はどうしたっ!…って感じですね。これは秋葉erであるわたしの危機かもしれません。今回はこの原因追求と現状打開を目指し、最近のわたしの足元を振り返る意味でも小文を書いていきたいと思います。
モノを買ってきて一番困るのが置き場所の問題ですね。アメリカンサイズな住宅事情ならともかく、ワンルームマンションに詰め込まれるように住んでいるわれら大和民族としては、PC・配線・モニタなどなどの占有場所の確保をするのは至難の課題です。民族はどうでもいいとして、東京のアパート・マンションはみんなこうだと思います。うちの床面積は約16m2です。いやー、畳でいうと五畳分ですな。ここにある自作PC群がなんと三台です。過去の資産を生かすためのNEC PC9800も含めると、つごう四台のPC本体があります。モニタが大・中・小でつごう三台。余った隙間にところ狭しと這い回るイーサネットのケーブル・電源ケーブル・ISDNケーブルたちが床を占領しています。こんな中でどうやって寝るのか、これも過去からの大きな課題でした(笑)。しかし不思議なことに布団一枚分はしっかり確保してあります。そしてもうそれ以上の余計な生活スペースは残されていないことは言うまでもありません。 こうなってきますと新しくパーツやデバイスを追加するのに二の足を踏んでしまうのも当たり前ですね。それでもつい買ってしまうのが本当の秋葉erだと思うのですが、どっちが先なのか自分でもよく分からないのですが、これが欲しい!というパーツが最近あまりないというのが正直なところです。それほど恵まれたパーツ構成で暮らしているのか、ちょっと検証してみる必要があるでしょう。
まずはメインマシンの構成から(定番ですねぇ)。
メイン計算機(用途・主にインターネットとDOOM2^^;)
デバイス メーカー・型番 備考
マザーボード ABIT BX6 (440BX) Aword BIOS base100MHz対応
CPU Intel MMX Cerelon266 83x4=333動作
外部メモリ SDRAM 64x2=128MB PC100対応
ビデオカード 3Dlabs Permedia2 AGP版 SGRAM 8MB
HDD JTS E-IDE 4.3GB Ultra DMA-33
NIC DEC-21143 100BaseTX/10BaseT PCI
TA NEC AtermIT55 DSU MP128対応
SCSI Tekram DC390 SCSI-2
SOUND OPTi 931 +Wavetableドーター追加
CD-ROM No brand ATAPI 36倍速
Floppy Alpus 2Mode ---
MO Fujitsu 230/128対応 SCSI-2
CRT SONY CPD-17MS TVチューナー・Video端子付
という感じです。こないだ掲載したときから少しだけ変わりました。某Matroxの金の斧・銀の斧が欲しい気がしますが、Permediaがもったいないのでしばらく使うでしょう。もう秋葉で入手困難なくらいのものといえば、CPUとTAくらいでしょうか。しかしどちらも現役第一線でまったく遜色ないものですし、あと二年くらいは行けるでしょう。さてこれからが腕の見せ所だと言えるセカンドマシンです。腕はともかくいかに寄せ集めるかが正念場ですね。セカンドはCD-R専用機です。
サブ計算機(用途・CD-R作成)
デバイス メーカー・型番 備考
マザーボード MyCOMP TI5VG (VP3) Aword BIOS base66MHz対応
CPU AMD MMX K6-233 クロックそのまま
外部メモリ SIMM 16x2=32MB Win95では十分
ビデオカード S3 Trio64 PCI版 DRAM 2MB
HDD Seagate IDE 2.1GB Fast-ATA
NIC Realtek-8139 100BaseTX/10BaseT PCI
CD-R Panasonic CW-7502 4xWrite SCSI
SCSI Adaptec純正 AHA-1920 ISA
SOUND ESS 1868 SB16互換・本当に互換!
DVD-ROM YAMAHA 第一世代 CDは10倍速
Floppy Mitsumi 2Mode ---
Floppy No brand 5inch 電源入れてません^^;
CRT (メインと共用) 三回路切替え
とまあこんな具合です。セカンドらしく、てってー的にスペック落としてます。重要なのは主用途のCD-RとNICだけですし。DVDや5inchドライブはしゃれですね。DVDのソフトウェア再生は見るに耐えられない状態です。止まっちゃうし……^^;。
気を取り直してサードに行ってみましょう。もうこちらは余生のマシン(笑)。電源入れたのはセットアップしたときくらいですか。存在するために存在してるようなものです。誰か取りに来てくれるなら格安で譲ってもいいかも。
実存計算機(用途・AT互換機の過去に想いを馳せる)
デバイス メーカー・型番 備考
マザーボード No brand(本当なんです) (430FX) Aword BIOS ATフォーム
CPU AMD K5-90 クロックそのまま
外部メモリ SIMM 8x2=16MB Win95 OSR2では苦しい
ビデオカード Compaq Q-Vision ISA版 DRAM 1MB
HDD Seagate IDE 810MB Fast-ATA
MultiI/O No brand 1IDE 2Serial 1LPT
CD-ROM Mitsumi接続(No IDE) 2倍速
SOUND SB16 MultiCD 純正・非PnP(これはお値打ち)
Floppy EPSON 2Mode ---
CRT (メインと共用) 三回路切替え
サードはもはや廃品回収の世界です。しかしCreative純正のSB16で、どんなタイプのCD-ROMでもOKです。ジャンパで各IRQを設定するタイプで、以前Aztecで「初心者お断り」のコーナーに置いてあったような気がします。マザーのIDEポートは完全に死んでいて、マルチI/Oカードで生き残りを果たしています。たしかシリアルも死んでいたという記憶が……。でも一応Socket7ですから、Pentium166とかまで動作するはずです。もちろんMMXやK6は駄目でしょうけれど。
こうして検証してみるとそれほど最新のパーツが溢れているわけでもないですね。先日寄せ集めパーツで仲間に一台PCを組んであげたばかりなのに、なぜ三台もある??それは秋葉erの宿命かもしれません。そして表には書きませんが、往年のヒットパソコンNECの98Mate-Xが背後に高々とそびえています(笑)。こちらはプリンタサーバー・スキャナサーバーです。ちゃんと100BaseTXでLANにつながっているのです。Hubはこないだ1,500円でゲットした8Portの貴重品。LANがあれば楽しい自宅サーバーごっこが繰り広げられます。
大きな問題としては、置き場がないというのは前述のとおりです。そしてもう一つ。触る時間が非常に限られているということですね。休日くらいはPC三昧で行きたいところですが、アキハバラにも行かねばならん^^;。ここが思案のしどころです。それでLibretto60も入手したんですが、やはりアキバはアキバ。自宅は自宅です。そしてあまり欲しいものがなくなるという状態になってしまいました。あーっ、そういえば押し入れにMS5169というSuper7マザーが眠っているのだった。ちゃんとM2-300GPも乗っかってるというのにもったいない。余りパーツはまだ一通りありますから、ATX電源の筐体があればもう一台作れるんでした。しかし、もう置けない。というわけで今一番やらなくてはならないことは部屋の片付けか引越しなのです。できれば専用線引いてサーバー立てられる一軒家がいいなぁ、なんて言ってるからいつまでも前に進まないんですね。あまり中身のない文章だったかもしれません。
_ コンピュータがまだ好きではなかった頃、コンピュータの専門用語というものが妙に怖くて、イヤな響きがあったことが記憶に残っています。それほどコンピュータのことに自分は詳しくない……と自認される方はみなさんそうなのではないでしょうか。ある程度のパワーユーザー(上級者)になったとしても、依然そういう恐怖感・嫌悪感はついて回ります。自分が理解できないことを排除するのは、人間の知的活動の選別機能として当然のことなのかもしれません。わかることは取り入れられることであり、わからないことは外部のことですから。特にコンピュータの世界では言葉になっていない、アルファベットの略語というものがたくさん出てきます。英語だったとしてもせめて言葉になってさえいれば意味の調べようもありますが、略語になるとお手上げです。コンピュータ関連の略語はおびただしい数が流通しています。しかし、憶えなくては話にならないようなものはほんの一握りの言葉であり、雨後のタケノコのように次々に現れては消えていくほとんどの略語は、記憶するに値しないと最近知るようになりました。タネを明かすと、大企業・有名メーカーが自分のところの新技術や規格を、業界スタンダードにしようとして作り出す造語が非常に多いと言うことです。特に
Microsoftだけが使っている言葉
には今でも嫌悪感が走ることがあります^^;。ま、事実上のOS寡占ですからスタンダードになってしまうことも多いのですが、それを打開するにはもっともっとユーザが「自衛手段としての他のOS」を選択肢として持っていなくてはなりません。
PC9800シリーズが全盛だった頃、耳につらいコンピュータ用語といえば「LAN」とか「インターネット」だったと思います。パソコン通信は程々にしかやっていませんでしたが、NIFTYやPC-VANのシェルを使いこなすにはかなりの経験が必要なようでした。DOSやUNIXのコマンドラインと違って、通信ターミナルでの文字の取り扱いは、とてもやっかいでしかも汎用性がないのです。わたしは通信おたくになる前にさっさとインターネットに入ってしまったので良かったのですが、過去から通信をやり続けてきた人たちは大変だったのだろうなぁと思います。それでもシリアル同士をつないでコンピュータを接続することはできたのですが、LANとか10Baseとか、ましてやその上のレイヤーのTCP/IPとかIPX/SPXとかになると、もうほとんど呪文の域に思えました。Windows3.1でのwinsock.dllを使ったインターネット接続では、手引き書に従って意味の分からない数字をいろんな箇所に埋めていくのが苦痛でした。何が何だかわからないんですもん。苦痛が進んでくると、そもそもネットワークなんてお金とコンピュータがゴロゴロ余っている人のやる道楽でしかない……っていう考えが浮かんできたりするのですが、それでも諦めずTCP/IPに食いついていたからこそ、今のインターネット接続があるんだと思います。それにしてもNIFTY SERVEのゲートを経由したインターネットというのは異様な光景でした。初めてNetscape(バージョン0.9とかだったと思います)をゲットしたときというのは、NIFTYからテキストベースのFTPに入って、まずSunsiteとかの親サーバーからNIFTYのサーバーにファイルをコピーし、さらにそれを自分のコンピュータにコピーするという二段構えでした。9600bpsでダウンロードするNetscape Navigatorは重かったです^^;。フロッピー一枚を少し越えるくらいの容量でしたが、三十分以上かかった記憶があります。
インターネットの昔話はあまりみなさんには興味がないかもしれないので、はしょっていきます。LANとサーバーの話でした。それまではまるで縁のないような話だったのが、Windows95の登場で事情は一変したと思います。標準でLAN機能が組み込まれたのです。つまり法人相手の一桁違うネットワーク用のソフト価格を払わなくても、手軽にLANを始められるようになったのです。基本はファイルの共有からすべて始まります。Microsoftの誘い方もうまいなぁと思ったのは、Windows95のデスクトップに「ネットワークコンピュータ」なんていうアイコンを配置してしまうというあたりでしょうか。これはネットワークのプロトコル(インターネットで使うTCP/IPとか)を組み込むとアイコンが「発生」しますね。これを読んでいるみなさんのOSがWindows95/98/NTならネットワークコンピュータのアイコンがあるはずです。LANを組んでないコンピュータでこれをダブルクリックしても何も出てきません。もとい、ネットワーク全体という意味不明のアイコンが中にありますね。LANのない状態でさらにこれをつつくと Windowsから怒られます
(共有設定をしておくと一台だけでも自分自身が見えたりする^^;)。これだとLANをやれとWindowsに言われているようなものですね。わたしがLANを始めたのもこれがきっかけでした。秋葉原のパーツショップでNE2000互換ボードを二枚買い、ケーブルとハブを買ってきて、相互に接続してみました。共有設定とかちょこちょこやってあげて「ネットワークコンピュータ」をつついてみると、相手のコンピュータの中身が、まるでHDDを増設したかのように見えるではありませんか。これはちょっとした感動でした。またCD-ROMドライブやMOドライブのないマシンからでも、ネットワーク越しにメディアを読み書きできます。しかもシリアル通信でイメージしていたスピードとは段違いの速さでファイルが送れます。考えてみたらLANの10Baseっていうのは通信速度10Mbps=10,000,000bpsですから、28,800bpsのモデムに比べたら300倍以上速いので、これは当然でしょう。そして周辺機器を整備していないネットワーク専用コンピュータを作っていく弾みになったのでした。何しろマザーとHDD一台でWin95さえ入っていたら他のコンピュータとデータをやりとりできるんですからね。これでわたしの世界の中で「LAN」というのが異次元の言葉ではなく、自分のものとして機能するようになりました。つまり排除しなくてすむようになったと言うことですね。
さて次にいよいよ「サーバー」という恐ろしい響きを持った言葉を自分のうちに入れていく作業です。これには長い時間と忍耐が必要だろうと思っていました。とりあえずFreeBSDは始めてみたものの、サーバー運営とかネットワーク管理とかは専門技術者にだけ与えられた特殊な仕事だという思いこみがありました。しかし、前述のネットワークコンピュータのアイコンをカチカチッとマウスでつついたところですでに、わたしはサーバーのオーナーになっていたし、ちゃんと開けた時点でもうクライアントからサーバーを操作していたことにほかならないのです。これがWindowsによるファイルサーバーの取り扱いの始まりでした。あとになって知るのですが、Windowsでファイルを共有するという使い方は、他のいろいろなネットワークのプロトコルから考えると氷山の一角でしかなかったのです。
こうして始まった楽勝気分のLANとサーバーでしたが、次に待ち受けていたのが苦難のNFS(Network file system)でした。これはPC-UNIXで使われるファイル共有の方法です。WindowsではNetBEUIという
ちょー簡単なプロトコル
を組み込むだけでファイルの共有ができました。しかしNFSではTCP/IPが必須なのです。なんでまたNFSなんてややこしいものを使おうとしたかというと、CD-ROMのついていない486ノートパソコンに、無謀にもLinuxをインストールしようと考えたからです^^;。デスクトップPCのCD-ROMをNFSで共有すれば、こういった古いノートでもインストールできます。これは苦労しました。NFSサーバーを動かすにはWindowsみたいにちょちょいのちょいでは行かなかったのです。TCP/IP自体はFreeBSDやLinuxにすでに実装されているものの、新たな用語が次々に登場しました。「固定IPアドレス」「ネットマスク」「デフォルトゲートウェイ」「ルーティング」「ドメイン名」「ホスト名」……といった名称の数々です。自分の頭の中にない単語の応酬に圧倒され、揚子江まで流されていきそうな感じでした。だいたいFreeBSDではインターネットにもつないでないのに、なぜドメイン名なんてつけなきゃならないのかと。いわんやホスト名をや、です。仕方ないので適当にでっち上げようとしましたが、めちゃくちゃにでっち上げてもだめなようでした。とりあえず192.168.1.xでxに適当な数を入れておけば動くらしい……ということと、ネットマスクは255.255.255.0とすれば行けるらしい……ということだけでした。そして次の難関として「/etc/exportsに公開する相手のアドレスとブロードキャストなどを指定する」という意味不明の説明が出てきました。ぶろーどきゃすとおぉ?中野のブロードウェイなら知ってるぞー。結局わけのわからないまま手引き書に書いてあるとおりの数字を打ち込み、サーバーになるデスクトップを再起動すると、なんとか動くようになったことを憶えています。ノートパソコンからLAN越しにCD-ROMが読めたときは感動しました。
そして次のサーバーはPC-UNIXユーザーおきまりのコースで、「自宅インターネットごっこ」ですね。http(www)やftpのサーバーを動かしておくことで、LAN越しにブラウザなどからファイルを読み込むというやつです。ローカルファイルを(|/ディレクトリ名/ファイル名)で読み込むのは簡単ですが、同じローカルファイルをちゃんとインターネットのhttpプロトコルで(http://ホスト+ドメイン名/~ユーザー名/ファイル名)で読み込むのに成功するまでは結構いろいろと大変でした。自分で作った「404 not found」が表示できたときも感動しました。カウンターCGIもFreeBSDにはついてきます。前述のややこしいNFSが設定できなくても、仮にAnonymous FTPサーバーを作っておけば、ファイルの転送くらいは簡単にできると言うこともわかりました。そして名前の解決てす。正引きとか逆引きとか、なんか巨大なデータベースの交通整理をしなきゃなんないのかとびびっておりましたが、bindというパッケージが入っていてnamed.bootで指定するいくつかのファイルを決まりに従ってテキストで書いておけば、アドレスを数字で直打ちしなくてもホスト名で参照できるということが「ごく最近」わかったのです。実は最近までくだんのインターネットごっこをLANでやるときは「http://192.168.1.2/~testuser/」とか「ftp://192.168.1.2/pub/」とか、生のまんまのIPを打ってたんですね~(笑)。
これでやっと「サーバー」という恐ろしい響きから解放されたような気がします。基本的には他のコンピュータがリクエストを送るまで、じっと待ってるコンピュータのことですね。なにもハイスペックの何百万もするサーバーを用意しなくてもいいわけで、486パソコンでも構わないということです。○ング○トンのクソみたいに高いメモリを業者の言いなりになって搭載しなくても、立派にサーバーは動きます(断言)。「サーバーにはどうしても高スペックのものが必要なんですよ」なんていう脅しを信じてしまうあなた!それでは明日からあなたの会社は
業者の食い物にされてしまいます。
どうしてもECCメモリやAdaptec純正SCSIやPentium2が必要だと言う営業マンが来たら、どうしてEDO RAMではいけないのか・TekramSCSIで何の問題があるのか、そして486DXが何の不具合を出すのか、執拗に尋ねてみることをおすすめします。きっと営業マンはしどろもどろになっていき、最後には「安心を買うというのも必要ですから……」なんていうわけのわからない結論を言い出すはずです(笑)。いや、業者さんいじめのコーナーではなかったんですね。
あと、まだ既知のものになっていないのは「ルーティング」とかです。これは要するに経路指定みたいなものらしいのですが、経路らしい経路のないスター型ネットワークしか作ったことがないので、ほんとにからだで「わかる」には物理的なシステムが必要だと思います。そうこうしている間にわたしが勤めている学校でもインターネットサーバーを動かす話になってきました。セコセコやってきたUNIXのノウハウがやっと実用面で日の目を見ることになりそうです。うまく動作することを祈りつつ、設定練習を繰り返している毎日です。結論として言うとすれば、サーバーを動かすこと自体は簡単だが、動作状態を把握するにはそれなりの勉強がいる、ということでしょう。わかんなくても動いてしまうのがWindows NT serverとかだったりしますけどね。お金が余って余ってうなっているくらいの会社ならそれでいいのかもしれません。もちろんわたしもNTは好きですよ。メインOSにWorkstation使ってるくらいですから。
_ 先々週の土曜日の出勤の代休で、明日の火曜日はお休みです。いよいよセレロンマシンの解体なるか。予告しながらなかなか時間も気力もなかったのですが、これでオーバークロックの真価が試されるかもしれませんね。激しくメモリやCPUを使うWinNTなどをぶんぶん振り回してみて熱暴走しなければ本物です^^;。メインマシンがM2やらCeleronやらで交代激しい昨今ですが、これもスピード狂のゆえ、なるべくしての展開でしょう。 今日も「わたしにしては」オーバーワークな一日でした。黙っている時間がほとんどないのは、疲れはしますが充実感があります。水曜からまた働くと思うといやですが、その力も明日一日で回復するかと思います。
_ 前ふり
今年1998年になってから、あまりハードウェアに投資をしない日々が続きました。そこそこ動いていたK6-233と安くなった外部メモリのおかげで、Socket7マシンで十分なパフォーマンスが得られていたためです。Windows95→Windows98のOSバージョンアップはさほどエンドユーザーにインパクトを与えませんでした。非PnPのISAデバイスは相変わらずの扱いでしたし、PCIはPCIで勝手に動くというのが最近の流れであるためです。さまざまな憶測をよそに、マイクロソフト社はWindows98日本語版をIE4.0を内包した形で強行販売しました。ユーザーとしてはただでブラウザが手に入るので悪い気はしなかったものの、IE4.0をアンインストールできないというジレンマに陥れられたのです。高いハードウェアスペックを要求されるOSになってはいくものの、それと同じくらいのスピードでハードウェアも値崩れしていきます。CPUもメモリも安くなった今となっては、Pentium166以上・メモリ32MB以上……なんていうふざけたソフトが登場しても、みんな当たり前のように受け入れるようになりましたね。いや、あなたは受け入れないって?買ったパソコンを減価償却できないうちにどんどん新製品が出てくるのは、みんな閉口気味だと思います。しかし、自作ユーザーにとってはそのようなパーツの値下がり傾向は、願ってもない流れなのです。
わたしがシステムをなかなか換装しようとしなかったのは、理由は簡単です。Socket7用CPUがもう頭打ちになっていたことと「PentiumIIが高価」だということでした。Socket7で最速最後といわれたK6-233に手を出してしまったわたしでしたが、その後ベースクロックや倍率をややこしく上げた300MHz台のSocket7用CPUが続々出るにつけ、「もう別にいいや」っていう空気がわたしを支配していました。430TX前後のチップセットでは外部クロック66MHzが天井だったからです。オンボードIOや拡張ボードがついてこなくなるかもしれない危険を冒してまでSocket7で100MHzを実現しなくてはならない理由は見あたらなかったのです。(430FXあたりのチップセットでは外部66MHzにしただけで、E-IDEやシリアルがついてこれなくなっていたことをも経験済みだった)。
PentiumIIは233MHz版をスタートとして、次々に高クロック版が発表されていきました。現在も最速クロックのものは新しく出ています。あっという間に400MHzを越えてしまったので、そのうち500MHz版とかも店頭に出るようになるのかもしれません。UNIXやNTで使うためのDEC-Alphaマシンだけの周波数だと思われていた400MHz~500MHzが、そこらへんのPCショップで手に入るようになったのは驚きです。それにしてもPentiumIIの値段は下がりませんねぇ。十万近くでもお金を出してしまう人たちも世の中にたくさんいるようですが、わたしはCPUには二万円を割ってから手を出すようにしています。待てば必ず二万円を割る日が来るからです。一万円近くまで下がると市場から姿を消すようになるということも何となくわかってきました。しかし、PentiumIIに限ってそれは通用しないようです。最初に出た233MHz版は二万円を割らないうちに徐々に姿を消しています。この分だと266MHz版も300MHz版もそういう流れで消えていくのかもしれませんね。Intelは386系CPUの世界ではトップブランドですから、やむを得ないのかもしれません。
ここで市場を騒がせ始めたのが同じIntelから廉価版CPUとして発表された「Celeron」(セレロン)です。雑誌などでも紹介記事がよく載っているので、PCおたくでなくてもご存じのかたは多いことでしょう。コア部分はPentiumIIと同じものを使っているらしいのですが、二次キャッシュなどのチップをはずせるだけはずして低価格を実現しているものです。値段も一万円台前半とお手頃ですし、二割から三割程度のオーバークロックは楽勝のようです。SLOT1の全てのマザーボードで動く保証はないみたいですが、Webでたくさんの動作報告例が公開されています。いろいろと体験談を読んでいるうちに、おたくの血が騒ぎ始めました。 PentiunII266MHz版を中古で購入 (\17,800-.)
一万円台のCeleronと三万円台のPentiumIIではどう見たってCeleronを選びたくなるのが節約家の人情というものです。しかし、セカンドキャッシュ512KBの有無が与えるパフォーマンスの差は圧倒的でしょう。あとで拡張したくともSLOT1のボードにはL2の拡張モジュールを追加することなどできません。値段とパフォーマンスのジレンマに悩むわたしは、ある秋の夕暮れの日にマックスロードの3Fで中古のPentiumIIを発見したのです。266MHz版で価格は\17,800-。同クロックのCeleronと数千円しか差がありません。これはどう見ても「買い」です。しかし発見日たまたま手元に現金がありませんでした。翌日タイムカードを押してから秋葉へ一直線(笑)。AMD-K6 233MHz以来のCPU購入です。Intel純正CPUの購入としては、ノーマルPentium-120MHz版以来ですから二年ぶりくらいとなりました。 さて、マザーボードです。PentiumIIなら話は簡単で、ほとんどのマザーで大丈夫でしょう。440LXでもBXでも動作するはずです。ただ今回はCeleronを前提に情報集めをしていましたので、クロックアップに強い・つまりベースクロックの変更が簡単で扱いやすいものを選ぶことにしました。GIGAとASUSはメジャーすぎる上にリミッター破りには改造が必要という情報を得ていましたので、今回は他のメーカーから……ということでずばりA-openかABITに標的を絞っていました。ジャンパレスと稀少さに惹かれ、ABITのBX6に決めてみました。
現在使っているメインマシンの骨格はここで決まりました。440BX+PentiumII266です。メモリは最初古い32MBのSDRAMを使っていましたが、これだと全然ベースクロックを上げられないことに気がついたので、PC World EXPOのときにTWO TOPの出展ブースで買った\9,800-のPC100対応64MBメモリに換装しました。現在の運転クロックはベース75MHz×4倍=300MHzで安定動作しています。DOS版のDOOMをはじめ Win98, WinNT, Linux で安定動作しています。DOOMはOSじゃないっつーの^^;。100MHz×3倍=300MHzでも動作しますが、ときどきWindows98で「不正な処理……」でうぉんうぉんうぉんになってしまうのが嫌で、無理しないようにしています。ちなみにWin98のシステムエラーのデフォルトのあの「うぉんうぉんうぉん」の音って嫌ですねー(笑)。華麗にカスタマイズしてあるタスクバーがのっぺらぼうになってしまうとやる気を失ってしまって、カードキャプターさくらでも見て寝よう……という気分になってしまいます^^;。 久々復活! kiyochanのマシン自慢 のコーナー
アーキテクチャーの骨格が決まりましたので、総力を結集してABIT製のこのボードに拡張ボードを次々に接続していきます。まずはビデオカードだけでBIOSは立ち上がるので、シンプルにそれだけでもよいのですが、BIOSだけ見て喜んでいるのも変なので、いちおうHDDやLANをはじめとする最低構成をつないでいきました。シリアルポートにAtermIT55-DSUをつないだところで、ほぼメインマシンとしての機能は揃いました。 構成は次の表の通りです。
デバイス メーカー・型番 備考
マザーボード ABIT BX6 (440BX) Aword BIOS base100MHz対応
CPU Intel MMX PentiumII266 75x4=300動作 L2cache512KB
外部メモリ Alps SDRAM 64MBx1 PC100対応
ビデオカード 3Dlabs Permedia2 AGP版 SGRAM 8MB
HDD JTS E-IDE 4.3GB Ultra DMA-33
NIC Winbond W89C940 PCI
TA NEC AtermIT55 DSU MP128対応
SCSI Buslogic KT545C Legacy ISA
SOUND S3 Sonic Wavetable搭載 PCI
CD-ROM CyberDrive SCSI 12倍速
Floppy Mitsumi 2Mode ---
MO Fujitsu 230/128対応 SCSI-2
CRT SONY CPD-17MS TVチューナー・Video端子付
以上のような構成です。基本コンセプトは安く・速く・快適に……です。常用メインOSはWindowsNT workstationです。バージョン4.0日本語版ですが、96年の発売なのでもう二年近くたってしまいました。バンドルソフトの「売り」がInternet Explorer 3.0ですので、ちょっと古さを感じてしまいますね。Windows98のシェルに慣れてしまってからは、タスクバーにショートカット登録ができないのがなんとも不便で仕方ありません。やむをえずWindows3.1の頃に使っていたようなデスクトップランチャーをインストールして使っています。
セカンドOSとしては今のところ買ったばかりのTurboLinuxの2.0を入れています。二度目のインストールになりますが、一度もインターネット接続に成功したことがなくて、それだけが難点です。ダイアルはしているようなのですがユーザー認証に失敗するのかPPPが確立できないようです。PPPができないOSなんて使い道ありませんね。1.0や1.4では難なく設定することができたというのに不思議です。旧バージョンではアイコンクリックでの接続はできても切断ができない^^;という重大な問題がありました。自分のマシンだけでのローカルな問題だと捉えていたのですが、最近販売元のパシフィックハイテックさんがその事実をWeb上で認めていたのを読みましたので、ほっとしたところです。自分のところのソフトの不具合を素直に認めて発表する態度は、非常に好感が持てます。こういう誠実な対応には信頼関係が生まれると思います。話は飛びましたが、PPPが動かないOSはほんとうに不便で仕方がないというのが、Internet漬けになってしまっているわたしの実感です。手動で/etc/ppp/ppp-on-dialerや/usr/sbin/ppp-onを、RedHatでうまくいったときみたいにエディタ使って何度も設定し直してみました。しかし結果は同じなのです。もちろんroute del defaultもやったし、Xの起動してないコンソールでもチャレンジしましたが、それでも解決しないので最近諦念モードです^^;。そのうちS.u.S.E.LinuxかFreeBSD 3.0(リリースされたばかり)にパーテーションを書き換えるかもしれません。明日にでもやるかもしれませんね。
サードOSとして使っているのはWindows98です。これがHDDからなくなればどれだけすっきりすることか…とは思うのですが、DOS版DOOMを動かすにはこれが一番安定していますし、なんといっても「NTで動かないWindowsソフト」がまだまだあるのも事実です。職業柄、いろんな人たちからWindows98に特有の問題の質問も受けますし、わたしのHDDからWindowsがなくなってしまうことはないでしょう。 ざっとハードウェアだけ見ると、いまどきのパソコンのレベルに追いついているような気がします。いちおう300MHzの大台に乗ってますから。所有HDD中の唯一のUltra DMA-33対応だし、ビデオカードも唯一のAGP版です。まさに総力を結集したマシンですが、いまだ筐体に収まっていないのが見た目を悪くしています。わたしは自宅でコンピュータを組むとき、マザーボードを購入してから最初の何ヶ月間かは、この「筐体なしスタイル」で実験を繰り返すのが常になっています。埃や電源周りのセキュリティがちょっと危なくなってきたなぁと感じたところで、筐体に収めることにしています。実際ビデオチップやCPU周辺の放熱も良いし、ボードやメモリの換装のたびに面倒な作業を強いられるよりは、安定してから固定したほうが良いような気がするのです。
初めてSLOT1システムを導入したわけですが、驚くぐらい速くなったというような実感はありません。これまでの最速システムがAMDのK6-233だったのでクロック自体は三割増くらいですから、やむをえないのかもしれませんね。ベンチマークで見る限りではWindowsNTがいちばんよい記録を出しています。しかしNT自体がかなり重いOSであるため、相対的なOSの起動速度は大して変わらないようです。Windows3.1とか入れたら飛ぶように動いたりして……。これからもWindowsは使い続けていくとは思いますが、LinuxなどのPC-UNIXもわたしの中では実用一歩手前まで行っていますので、今後の自分の努力次第という感じがします。IEもこれはこれでよいのですが豪華な機能が付加されれば付加されるほど離れていきたい気持ちになるのは、きっとわたしだけではないでしょう。XでNetscapeが簡単に動かせるようになってきたこの一年あまりで、状況はかなり変わってきたと思います。
ハードウェアは適宜入れ替えながらこれからもやっていくと思います。今回のPentiumII導入の際はほとんどのこれまでの資産が使えました。取り替えたのはCPUクーラーやPC100対応のメモリくらいです。さすがはAT互換機といわれるゆえんですね。しかし、いま自宅にプリンタがないとか、問題もあります。コストと機能の狭間の中で、これからも拡張や交換を繰り返していくことでしょう。
_ 前回の更新から実に3か月も経過してしまいました。後編に入ります。最近ちょうどXFree86以外のサーバーも使っているので、ちょうどよいタイミングになりました。
前編で書いたとおりにXが動くようになれば幸いです。FreeBSDや各種LinuxのCD-ROMには数え切れないほどのXアプリケーションが入っています。このところの新バージョンではハードウェアの設定やデスクトップの設定がGUIで簡単に変更できるようになってきました。中でもTurboLinuxの1.4アップグレードでは、サウンドカードの設定がGUIでできます。ちょこちょこっとIRQやIO-port addressを入力していけば、なんと再起動なしでサウンドブラスタから音が出ました。ソースリストを書き換えてコンパイルっていう、時間と労力のかかるカーネル再構築の手順を踏まなくていいなんて、PC-UNIXとしては長足の進歩だと思います。商用Linuxのサービスぶりは目を見張るものがあります。もちろん、お手軽に設定できてしまうと、深い理解は得られないという弊害はいつもついてきますが……(その最たるものが---intoshや---dowsかも)。
動けば極楽で美しいXですが、動かないときの苦労といったらありません。動くまでは当然コンソールで試行錯誤する必要がありますし、startxのあとでだんまりしてしまって、Ctrl+Alt+BackSpaceでもプロセスを殺せない状態になることもままあります。Xが立ちあがらない原因としてはいくつかありますが、
モニターのリフレッシュレートがスキャンレンジを超えている。
ビデオカードの色数と解像度が不可能な組み合わせになっている。
正しい X server のバイナリをインストールしていない。
正しい X server にシンボリックリンクが張られていない。
と、ざっとこんなところでしょう。
経験的に言って、/usr/X11R6/bin/XF86Setupなどのユーティリティを使って大まかに設定したあと、テキストエディタで/etc/(X11/)XF86Configの中の使わない解像度とか色数の部分をコメントアウト(または削除)するというのが早道だと思います。リフレッシュレートだけが合っていないときは、Xの起動失敗のメッセージの中に「水平リフレッシュレートはなんぼ以上にしてよ!」というメッセージ(もちろん英語で)が出ますから、それに合わせていくということになります。色数に関しては、ビデオカードのメモリはいまどきは4MB以上のばかりなので、1024*768のフルカラーでも問題なく設定できるかと思います。
X server バイナリの正しいインストールというのは意外に盲点です。わたしもこないだハマったばかりです。XFree86 3.3.2で S3 ViRGE/GX2が動くようになったと聞いて、早速自宅でS3Vサーバーをインストールしたんですが、どうやってもXが動かないんですね。以前にFreeBSDのカレントからサーバーだけダウンロードして組み込んだときは確かに動いたんだが……記憶違いかな、とも思いました。LinuxとBSDにはバイナリに互換のないものもあるし、Linuxでは動作確認されてないのかもと少し弱気になりました。しかしTurboLinuxのアップグレードパッケージの裏ジャケットにははっきりと「ViRGE/GX2」の文字があります。平日の夜にほとんど徹夜状態で「viで修正→X起動→失敗」のサイクルを繰り返しました。うーん。どうにもならん。こういうときはDocumentに何か書いてあるかも……ということで読みたくもない英文Documentをエディタで開いてみます。すると、むむむ、GX2はSVGAサーバーを使う?らしい、です。貧弱な英語読解力ですが、そうらしいことはなんとなく感じ取れました。
XF86_SVGAのバイナリをgzipしてtarして手動で展開しました。たまにやるとパラメータ忘れてます。そして/usr/X11R6/bin/Xを削除します。この「X」の実体はシンボリックリンクですが、普通のファイルと同じように「rm X」で消えます。そして新しく「ln -s /usr/X11R6/bin/X XF86_SVGA」でSVGAサーバーにリンクしてやります。/etc/XF86Configについては繰り返し試行錯誤したので練りこまれているはず……ということで消さずにそのまま使いましょう。さて、緊張の一瞬です。startxと入れて「Enter」。立ちあがりました! きれいなAfterStepの画面です。ドキュメントを読むのは大切なことだと思いました。BSDでやったときは何メガものバイナリをダウンロードしなくてはいけなかったので、勢い慎重になってまずはドキュメントを読んだんでしょうね。完全に忘れてました。
XFree86はバージョン3.3.1でViRGE/GX, 3.3.2でViRGE/GX2 をサポートです。ノートパソコン用のビデオチップ ViRGE/MX も動くという話です。ノートでメジャーなNeoMAGICのチップは最新の3.3.2+パッチ当てで動くらしいです。「Libretto100でXFree86」という記事でSoftware Design 7月号P.88に設定方法が紹介されています。今年の初めに富士通のノートパソコンを買わないかという話が個人的に舞い込んだのですが、チップがこのNeoMAGICだったので見送りました。X非対応のチップは苦労しますので。
VRAM4MB級のビデオカードはずっとくだんのS3 ViRGE/GX2一枚こっきりだったのですが、この六月になって職場で配転があり、PCごと引越しをしたついでに、ビデオカードを新調しました。幕張の展示会で\1,980-で買ったATIのMach64の2MBから、いよいよ乗り換えです。Mach64はCOM4とIOアドレスが必ずバッティングするという以外は、非常にソツのない標準的なビデオカードでした。95もNTもXも無難に動いてました。新しく買ったビデオカードはPermedia2の8MB-AGPです。マザーがVIAのチップセットなのでSocket7でもAGPが使える!というのが売りだったのですが、最近では珍しいことではなくなりました。はじめてのAGPビデオカードです。さぞかし速いだろう!と予想していましたが、そうでもないですね。普通です。ネスケのスクロールはたしかに引っかからなくなったような気はします。
Windows98のベータ版で使っていますが、付属してきたCD-ROMに入っていたドライバだとウィンドウのタイトルバー周辺にごみが出てしまいます。美しくないので、3D LabsのWebサイトから最新版のドライバをダウンロードして組み込んだところ、解消しました。正式版のWin98には新しいドライバがついてくるんではないかと楽観しています。 ところでこのPermedia2というビデオチップなのですが、実はXFree86 3.3.2では今のところ動かないのです。しかし、Diamond Multimediaの「Fire GL 1000」という商品などでかなりメジャーになってきましたので、次期 X のバージョンではサポートされる線が濃厚です。したがってFreeBSDではいまのところ動かす術がありません。Accelerated-X の 4.1では動くという話ですが、体験版をダウンロードしてインストールしてみましたが、どうやってもXは立ちあがらなかったです(一週間くらいをこのために費やしてみたが、だめだったっす)。
しかし、なんとしてもPermedia2でXを動かそうという気持ちのあるあなた!落胆することはありません。商用Linuxのパッケージでは「Xglint」サーバーが付いているものも存在します。標準でglintサーバーが付属しているパッケージは「Turbo Linux (1.4)」「S.u.s.e Linux 5.2」などです。わたしは両方買ってしまいました^^;。商用のUNIXというと高価なイメージがあるかもしれませんが、この二つのパッケージは格安です。数千円でLaser5などで販売されています。ほかにも Metro X というサーバーもPermedia2が動くそうです。こちらはRed Hat Linuxにバンドルされています。わたしが今のところ使っているのはOS部分はTurboLinux、サーバーだけS.u.s.eのCD-ROMからXglintサーバーをpkg_addしました。ちゃんとXが動いています。この手を使えばFreeBSDでも、Xserverのコピーでいけるのではないか?という希望的観測が生まれますよね。抜かりありませんぜ。ちゃんと試してみました。結果は……動かなかったです。BSDとLinuxではバイナリの互換がないという意味のメッセージが出てきました。ソースからコンパイルすればなんとかなるのかもしれません。でもそこまでやる気は起きないので、意欲のあるかたはチャレンジしてみてもいいんじゃないでしょうか。
Permedia2はXFree86にリストされていませんので、FreeBSDでおなじみの「XF86Setup(前編参照)」ではセッティングできません。やるならLinux(RedHat系インストーラ)のXconfiguraterを使います。テキストベースのインストーラですが、すこし慣れれば使いやすいと感じられるようになります。
セッティングが終わってからのチューニングもそれほど苦労はありませんでした。チューニングは /usr/X11R6/bin/xvidtune で行います。「Auto」のボックスをチェックしとくと楽です。移動しすぎるとスキャンレンジを超えてしまうビデオカードもたまにありますが、だいたいこれで折り返しやゆがみは調整できます。モニタの仕様をきちんとXに伝えるには、etc(/X11)/XF86Configを直接viなどのテキストエディタで直したほうが楽ですね。先述のxvidtuneも(内部的には)このファイルを書き換えているだけなんです。
後半、PermediaやS3-GX2に特化した話となりましたが、一事が万事で、Xに対応してないビデオカードの場合、似たようなものを当たれば何とかなるかもしれない……ということです。それにしても Accelerated-X の体験版がぜんぜんいうこときかないのは困りました。Accelerated-Xは何万円もするソフトウェアなんだから、さくっと動いてほしかったなぁ。
フリーのUNIXで初心者の関門となる「X window system」について2回にわたり書かせていただきました。疑問や不明な点がある人!いっしょに克服していきましょう。UNIXは努力がそのまま実ります。努力しなければ何も身につきません。ヘルプが英語だとかエディタのviが思い通りにならないだとか、いちいち引っかかってしまいますが、時間をかけてマスターしていくしかありませんね。わたしも努力します。がんばりましょう。
_ 日付の順から言えば今回はソフトウェアのほうのコーナーを先に更新するつもりでしたが、IOIのSCSIアダプタの組み込みで大変苦労する事件がありましたので、急遽その一部始終を書いてみることにしました。ソフトウェアのほうで前回予告していました「X window system 後編」はもう少しあとになります。ご了承ください。下手したら夏休み前後になってしまうかも^^;。
ずっと使っていなかったNEC-PC9821Xa7C4を引っ張り出したのは、セカンドの自作AT互換機を某講師に中古で買い取っていただいたからなのでした。このコーナーの過去ログを読んでみたかたや私と直接会ったことのある人は、よほどPCが家にたくさんあるかのように誤解している人もいるようですが、常に使える状態にしておけるマシンというのは2台が限界です。職場でも、メインで使っているK5-200(ほんとは166PRだが猛クロックアップ)と486DynaBookの2台です。家でもほとんどがメインマシンで事足りています。二台目は実験用になることが多いです。または特定の機能だけ使い分けて、データをLANでやり取りする……というあたりに落ち着きます。3台あると三台目は埃をかぶるということになりますね。したがって今回話題にするPC9821は、買った当初は98専用ゲームで遊んだりはしましたが、その後ずっと埃かぶり状態だったのでした。
セカンドのATを宅配便で送り出してから、このNECマシンを引っ張り出すことを思い付きました。電源オン。正常に起動しました。最後に手を加えたのはいつだったかわかりませんが、たしか付け替えたCPU、AMD K5-90PRがあまりに不安定だったので(というよりベースを60MHzに変更していたせいでメモリ周りが不安定になっていたので)もとから装備されていたインテル純正Pentium75MHzに戻したっきりだったと思います。パリのないサードパーティのL2Cacheも実装した状態でした。
わたしがまず考えたのはMIDIで使うということでした。サウンドブラスタ互換のJoyStick・MIDIポートというのがNECマシンの場合はありませんので、ATでもやったことのないシリアル-SC88の接続をやってみました。Xa7以降の98は115200bps対応のシリアルポートが使えて、com1・com2がAT互換機と同じように利用できます。15pin-9pinのアダプタをかませるとSC55のMIDIデータとしてしか音源に送られなかったりというトラブルはありましたが、Rolandの最新ドライバを組み込むことで解決し、結果的にはMIDIマシンとして使用することができるようになったのです。
しかしさすがにPentium75マシンでは、Windowsの重いアプリを動かすには厳しいのを体感してしまいます。なんとかパワーアップしたいところですが、NECのマシンにCバス(NECの標準拡張スロット)ボードなどを追加して投資しても、あとあとATでは使えないのでそれきりになってしまいます。投資が無駄にならないものといえばPCIバスのボードやSIMM・外付け機器類くらいです。そこで思いついたのは起動時間・検索時間・ファイルのコピーや読み取りの際にボトルネックとなる、ハードディスクの換装でした。この9821Xa7C4に標準装備されているのは425MBのIDE HDDです。起動して中身を見てみたらほとんどもう空きはありません。たぶんFAST-ATA2の規格でしょうから、データ転送速度は16MB/sでしょう。ultra SCSIなら20MB/s、ultra wide SCSIなら40MB/sにまで改善できます。たとえCPUがPentium75でも、これならかなり快適になるのでは……と思ったのです。ドライブはATでも当然使えますし、PCIのボードを買えばこちらもATに流用することが可能です。ただSCSIを使うためのBIOSやドライバなどのソフトウェアがPC98対応のものでなくてはいけないので、高い買い物・つまりadaptecのPCIボードの導入などを視野に入れなくてはならないのが難点だなぁ……と思っていました。
PCIのSCSIはほかにも何社かありますが、わたしの持っているTekramのDC390(チップはAMDのを使っているようです)はNECマシンでは動かなかったという経験があります。BIOSをジャンパで切れば動く可能性もありますが、どっちみちSCSI-2ボードなのでデータの転送速度は10MB/sまでです。fast-ATAのIDEより遅くなってしまいます。残るSCSIボードメーカーで考えられるのはSymbiosとかAsusとかがあります。いずれもAT互換機市場の製品なのでPC98シリーズでの対応は望めません(ひょっとしたら動くのかもしれないが……)。うーん、あとは最近出てきた怪しげなabaptekブランドのIOI社かぁ、明らかにadaptecと間違えて買う人を期待するようなブランド名(最近はこの名前を使ってないようで、IOIに統一している模様)だし、でも安くて動くならいいんだけど、とかいろんなことを考えながら、とりあえずWebで調べてみることにしました。
IOIの製品は秋葉原の信頼できるショップなどでも置いてあり、うちの自作AT互換機をAMD-K6-233MHzに換装したときも候補として調べた経緯があります。Ultra wide SCSIのボードは3バージョンほどあったと思います。これまで使ってきたSCSI-2規格のパーツも使えるマルチチャンネルタイプで値段もそこそこというIOI-9100UWがベストな選択でしたが、K6換装のときは結局コストの面からIDEのDMA33ドライブにしたので、ボードの購入は見送ったのでした。
型番までわかっていたので、Webでの検索にはすぐに引っかかりました。http://www.ioiscsi.com/にドライバダウンロードや製品紹介のホームページがあります。その9100UWを中心につらつら眺めていたところ、ありました!「PC9800 support」の文字が。実売が一万円程度ですので、動作保証のあるadaptec純正の同等品(AHA-2940UWなど)に比べても1/2~1/3程度の価格です。これで98のPCIバスで動けば言うことないですね。というわけで早速秋葉原に出かけたときに買いました。どのショップでも値段は大差なかったのでTWO-TOPで購入しました。たまには混んでいる店で買ってみたいという気持ちも働いたと思います。フリップフラップのほうがちょっとだけ安かったみたいです。でもまぁ数百円の差だったので問題なし、と。
家に帰って箱を開けてみるとAT用のドライバディスク2枚と、PC98用のドライバディスク1枚が入っています。Webで宣伝してある通りで一安心。英語のマニュアルにはPC98でのことは触れられていないようです。しかし、95やNTでのドライバ組み込み操作はマシンのアーキテクチャには関係ありませんので、とくに気にもしなかったのです。
ということでPC9821Xa7のケースを開け、二つ並んでいる白いPCIバスの一方にこのボードを挿入しました。とりあえずSCSI機器はなにも接続せずに電源オン。順調にPlugアンドplayで認識されるのを期待しつつ……。
しかし、98のメモリチェック「640KB + xxx00KB」の表示がいつまでたっても消えません。進まないのです。接触が甘かったかなーと思って電源オフ。一度ボードを抜いて再び差し、ほかの周辺機器の接触箇所も念入りにチェックしました。そして電源を再びオン。メモリチェックが始まりました。しかし……やはり結果は同じ。なんかSCSI機器をつないでないとだめなのかも(ターミネータが効いていない?)と思い、MOドライブをつないでから電源を入れることもやってみました。それでもやはり結果は同じ。起動プロセスが始まらないのです。不良品だったかいな、という疑念も持ちつつ電源を落としました。ボードを抜いて今度はAT互換機のPCIバスに差してみました。そして電源オン。こちらはメモリチェックの後Energy Starのロゴが消え、起動プロセスが正常に始まりました。SCSI BIOSが読み込まれてBIOS revisionなどが表示されていきます。あっ、そうか、BIOSだ!と気がつきました。AT互換機用のBIOS-フラッシュROMが載っているので、これをPC98用のBIOSに書き換えないとだめなんだな、と理解できました。そういう大事なことはマニュアルなりパッケージなりに大書しておいてほしいもんだよ……と思いますが、どこにもそんなことは書いてありません。ま、安いボードだしそれくらいしょうがないかということで、自分を納得させました。落とし前はちゃんとつけないと収まらないので、慣れない英語を駆使して先述のWebで公開されているIOIのサポートメールアドレスへ「あんたのとこのSCSIボードは、そのまま差したんじゃNECのPC98が立ち上がらんぞ。どうしてくれる!」という内容のメールを送ってやりました。即日お詫びのメールが返信されてきました。「数あるSCSIメーカーの中から、我が社のボードを選んでいただきましてありがとうございます。……中略……。解決を手助けしたいので知らせていただきたいことがあります。そのボードのBIOSのリビジョンはいくつですか?」。ん? だからPC98は立ち上がらないのだからリビジョン番号は調べようがないわけなんだけど……。ATで調べればAT版のBIOSリビジョンは見ることができるけど、それはたまたまわたしがAT互換機を持っていたからだし、98しか持ってないユーザーだったら調べられないわけですよ。ボードに印刷されているわけでもないし、マニュアルには98に関する記述はないし……。わたしの英語がちゃんと伝わらなかったのかもしれません。メールのやり取りはそこでやめました。
とにかくSCSIボードをPC98で使えるようにしなくてはなりません。BIOS書き換えユーティリティがついているはずです。NEC版の付属フロッピーの中を探してみたら、ありました。Readme.txtにもその旨が書いてあります。早速AT互換機をシンプルな英語DOSモードで起動し、コマンドラインからROMデータをパラメータにして実行しました。すると、フリーズするのです。日本用だから日本語モードでやんなくちゃだめなのかとも思い、やってみましたがやはりフリーズ。WindowsのDOS窓でももちろんフリーズ。ううっ、どうせえっちゅうんじゃい!!。なぜだ、なぜなんだ、と考えました。そうか、このBIOS書き換えユーティリティはPC98シリーズのDOSプログラムなんだ、と気がつきました。そういう大事なことはマニュアルなりパッケージなりに大書して……とまた怒りが湧きそうでしたがまた繰り返しになるので、気持ちを平静に戻して98で書き換えに臨みます。しかし、わたしはジレンマにすぐ気がつきました。ボードを差すとPC98は起動しないのです。フロッピーからも立ち上がりません。ボードに載っているAT用のBIOSが書き換わらない限り、PC98はこのボードを差したままでは起動しないのです!
BIOSチップをじーっと見ました。こ、これさえ外せれば……みたいな。TekramやadaptecのSCSIボードみたいに、せめてボード上にBIOSのon/offジャンパがあればいいのにと考えましたが、あるのはターミネータの設定ジャンパのみです。このBIOSチップって取れないのかなぁ、って爪の先でくりくりいじっていたら「かぴょん」と取れちゃったのです^^;。ひょえーーー(笑)。しかもチップの足がひん曲がってしまった。折れなかっただけ幸いですね。落ち着いてチップの足を一本一本真っ直ぐの状態に戻し(かなり冷や汗をかきました。あれは心臓に悪いっす)、装着できる状態に復旧しました。ほっ。
ここまできて思いついた新しい作戦は次の通りです。BIOSのない状態でSCSIボードを差しておいて、PC98を起動する→起動したら電源の入ったままBIOSチップを取りつける→BIOS書き換えユーティリティを走らせてPC98対応のROMを書き込む→無事、起動、というシナリオです。どのプロセスもうまくいくという保証はどこにもありませんが、やってみることにしました。
BIOSを抜いた状態のままSCSIボードを差し、PC98の電源をオン。メモリチェック終了後、起動プロセスに移行しました。第一関門通過です。Windowsを起動させてしまっては面倒なのでF8キーで起動セレクト。コマンドプロンプトで無事起動しました。さてBIOSの装着です。これが一番緊張した一瞬です。急に回路が閉じるわけですから過電流が走る理屈になります。燃えても知らんぞ、それっ、という感じでBIOSチップを差しました。熱も火花も煙も出ませんでした。しーんとしています。電源ファンのぶーんという音だけが静かな部屋の中に響いています。キーボードからキーを叩いてみるとフリーズもしていないようで、正常に文字が表示されます。どうやらうまくいったようです。次にBIOS書き換えユーティリティを動かします。フロッピーの中の所定のディレクトリに移り、ROMデータを書き込もうとしますが、ん、止まってしまいます。フリーズはしてないようでCtrl+Cで戻ってこれるので一安心。再び書き換えをやってみました。またも止まります。しかし、今度は「same version……」と出てますので、書き換えの痕跡は残っているようです。やむなくまたCtrl+CでDOSに戻り、再度強行しました。三回目にして「……successfully」と出て、自動でDOSに戻りました。フロッピーを抜いて再起動。メモリのチェックの後、SCSI BIOSのリビジョン表示が出ました。大成功!! 順調にWindowsが起動し、プラグアンドプレイでSCSIボードが認識され、ドライバの組み込みも正常にできました。かくしてIOI-9100UWが使えるようになったというわけです。だーっ、大変だったぞー(笑)。
なにかしらほかにも使える方法があるのかもしれませんが、わたしには思いつきません。こんなのPC9800対応などと宣伝して売っているのはまずいんじゃないっすか。ねぇIOIさん。ふつうのPC98のみのユーザーだったらそもそもPCさえ立ち上がらないわけだし、打つ手はないですよねぇ。これは今思いついたんですが、ATでAT版の書き換えユーティリティ走らせて、データROMのパラメータだけ98版使う? ひょっとしたらチップ引っぺがさなくてもうまく行くかもしれませんね。ただしAT互換機を持っていないユーザーだと無理です。別々のフロッピーに入っているわけだし、HDDのテンポラリか何かにプログラムとROMデータコピーして英語DOSで立ち上げて……って考えたら結構面倒です。
わたしにもう少し英語力があったら、このページの内容をそっくりそのままIOI社に読ませたいくらいです。そもそも英語がちゃんと書けたらその前にメールのやり取りで解決方法に出会っていたかもしれませんね^^;。あー、もっと学生のときに英語勉強しとくんだった。って、よくある話ですね。今となってはそんなエナジーも暇もありませんから。ま、とにかくSCSIボード動くようになってよかったっす。でもultra wide SCSIのハードディスク買うお金がないので、まだ古いSCSI-2の遅いHDDつないで使っています。IDEより遅いぞー(笑)。
今回の教訓としては、いつもと同じですね。「NECマシンは何かとめんどくさい」と^^;。ATならボード差すだけでプラグアンドプレイだったのにねー。改造した今回のボードをまたAT仕様に戻すとしたら、また同じプロセスをAT互換機でやらなくちゃいけないわけです。今度こそBIOSチップの足が抜けそう(笑)。当分PC98で使います。NECは毎回苦労するなぁ。
_ とにかく何でもよいからパーツをとっかえひっかえして自分流に組み上げること自体が楽しい……というパラダイムは通過し、いかに自分にとって快適なPC環境を作るかを模索する段階に入っているわたしです。これはずっと続いていく課題かもしれません。「自分にとって」というところが大変重要です。PC雑誌にありがちなたとえば「Windows95でのWord97ベンチマークによる性能比較」は役に立ちません。ワープロソフトも持ってなければWindows95すら使っていない状況です。職場の自作機にはテスト用にWindows95を一個所だけ残してあります。それもWindows98betaに書き換わるのは時間の問題です。
メインOSは Windows NT workstation です。使いやすくて重宝しているのですが、たいへんなメモリの大食いOSです。PCを起動しただけで30MB以上をすでに消費しています。ですから快適PC化の第一歩はメモリの増設に始まります。
SIMMやSDRAMの価格が暴落して久しく、32MBでも秋葉原なら4000円~6000円が最近の相場です。自宅で96MB、職場で64MBにしてあります。実験用のチープマシン(さすがにNTは入れてない・Windows98でずたずたの状態)でさえ古いSIMMのかき集めで48MBです。最近のマザーボードにはセカンドキャッシュも驚くべきことに512KBとか1MBとか積んであるので、安心して64MBを超えるメモリが使えます。これでとりあえず頻繁なスワップ・ページングで待たされることはなくなります。
つぎは高速なディスクインターフェースです。先日やっとのことで UltraDMA33 対応の E-IDE HDDを導入しました。バスマスタ転送33MB/sですぜ。以前は速いということで定評のあったSCSI-2で10MB/sですから、三倍以上です。高価な Ultra Wide SCSI は40MB/sなのでさすがにこれには負けますが、マザーとHDDさえ対応していれば特別なケーブルやボードも要らず、安上がりです。これは去年の春430TXチップセットのマザーボードを買ったとき、バスマスタ転送の速さを実感しました。IDEって実はこんなに速かったの?っていうか、こんなに快適ならもっと早く交換すべきだった!!と思いました。BIOS detect画面が速すぎて読めない(!)。古いマザー(といってもれっきとしたSocket7.ただし430FXだったりした)にこだわっていたばっかりにCPU・ビデオカードやメモリの性能を生かしきれていなかったことを実感しました。チップセットっていまだに何がどうなってるのかわからないけど、新しいとかなりスピードアップするということだけはわかりました。
そして処理速度の本命であるCPUです。パワーユーザーはなぜか最新CPUを追いかけない傾向があるみたいですね。それはなぜか……ずばり「高い」。ほんとに高いんだもん。Pentium2の400MHzがx86系では現在最速のようですが、バルク品でも10万円近くします。10万円あったら、あのあこがれのMilleniumが・何度も迷って我慢したSB64が・CD-Rが……って買えてしまう値段です。わたしはCPUに手を出してペイするのは「二万円以下になったら」と信じるようになりました。Pentium2の流行によりこれまでの(MMX)Pentiumとその互換品がずいぶん安くなったものです。自宅で使っているCPUはAMDのK6-233MHzです。数秒でNetscape4が立ち上がります。職場ではMMX非対応ですが同じくAMDのK5-166MHzを使っています。こっちはゆうゆうオーバークロックが効くみたいで、ここ数ヶ月200MHz動作させて知らん顔していますが、問題なく動いています。非intelもなかなかやりますね。話は戻りますがわたしにとってWordやExcelはどうでもよくて、とにかくNetscapeとPhotoshopがさくさく動いてくれたらよいのです。K6になってMMXもOKになりましたので、Photoshopのアドオンや鋼鉄のガールフレンドも速くなった「はず」です。MMXはどうも体感できないというのが正直なところです。
これでマザーボード・CPU・メモリ・HDDとPCの基礎体力は十全となりました。あとはネットワーク周りとビデオ周りとなります。
ネットワークはFTP,WWWをはじめとして、外部との接続を確保するのが中心ですね。家庭内LANはマシンの台数がしぼられてきた今は、さほど必要は感じなくなりました。今後CD-Rを導入したり、再びキャプチャを専用マシンに分けたりしたら活用できるでしょう。今もいつでも使えるようにイーサネットアダプタとHubだけは接続してあります。
昨年春から使っているISDN、快適です。大量のFTPアップロードのときに有り難味を感じます。ふだんは28800bpsダイヤルアップでも不自由ない感じです。マルチリンク128Kbpsはほとんど使いませんね。電話代は倍になっても転送速度は必ずしも倍にはならないからです。いいとこ7割増しってとこでしょうか。TA選びのときはかなりこだわったのですが、NECのAtermIT55DSUはちょっともったいなかったという気がします。もし故障して買い替えることになったりしたら、次はサードパーティー128Kbps非対応で、アナログポート1の安いやつを選ぶことになるでしょう。ニフティもWWWから入れるご時勢ですからね。
ビデオカードは激安の view top S3 virge GX2 です。所有している中で唯一の4MBカードです。1024*768でフルカラー表示してくれるのはこれだけなので貴重品です。最近PC-UNIXのXサーバーがこのカードに対応してくれました(XFree86 3.3.2より)。リフレッシュレートは85までです。可もなく不可もなくって感じです。職場のMach64は完全に減価償却したと思います。だって1980円だったんですもの。次の課題は空いているAGPポートに差すビデオカードの選定です。まだしばらくこの1980円カードを使い続けるでしょう。
さてわたしの Web contents の重要なファクターであるビデオキャプチャです。これはこれまでずっとVitecのvideoNTというISAのボードを使っていました。静止画・動画をキャプチャできる上に、静止画のショートカットキャプチャができる優れものです。ctrl+Fでどどどっと指さえ動けば何枚も瞬間的にキャプチャできます。バッファに30枚近く(48MB時)貯められますので、あとでゆっくりまとめて保存ができます。ほかには、あんまり使っていなかった機能ですがリアルタイムMPEGエンコードができます。しかしこれは画像と音声を別々にエンコードしてあとからファイルを結合するという大変面倒な手続きを要求するのでいやになりました^^;。あといやな感じがしたのはプログラムが16bitのAPIだったということです。Windows95専用のパッチも公開されたのですが、まずは16bitのソフトをインストールした後にアップグレードするタイプなので、なんとなくこういうのってだまされてるみたいで嫌ですね。当然WindowsNTではピクリとも動きません。まあしかしこれだけコンテンツを作ってきたので減価償却はしたと思えます。買った当時で四万円を超えていたので、ひょっとしたら私が持っているパーツの中で一番高かったのではないかと思います。EDGE 3Dより高かったわけですし。
最近新しく使いはじめたCanopusのV-portですが、キャプチャ操作にもだいぶ慣れてきました。きれいに取れるというのがアドバンテージです。パラレル接続というのが特徴ですが、長所であり短所でもあります。IRQやIOアドレスを消費しないで組み込めるしそのおかげか原因不明のフリーズもありません。Windows98beta3でばっちり動いています。しかしその一方で転送が遅いという問題があります。といっても10数秒くらいなので我慢できない時間ではありません。vitecの「瞬間キャプチャ」に慣れていたので、そっかパラレルって遅いんだっけ?と気がつきました。ZIPドライブでパラレルとSCSIと両方使っていたときも、その差は歴然でした。シリアルよりは速いんですけどね^^;。
v-portのソフトウェアは32bitだしよくできています。ファイルを連番で保存してくれるのは願ってもない機能でした。vitecのやつなんぞ拡張子すら記憶してくれなかったので、いちいちファイルの種類まで指定し直さないと次のファイルに行けなかったですから。v-portは欲を言えば、画像補正の設定を保存するだけでなくキャプチャと同じ実行してくれると助かります。面倒なのはそこだけですね。あとNT対応を強く望んでいます。
ほかにもサウンドカードとか季節もののMIDIの装備とかありますが、ここらへんはDOOMやるときにちゃんと動いてくれたら問題無しです。最新ゲームを追っかけていたらもっともっと高速化を策定するのだと思いますが、いまのところあまり焦りもなくほどほどで満足です。鋼鉄のガールフレンドをやったときに画像と音声のタイミングが同期しなかった部分があったので、いつかチューンナップして再び望もうと思っています。エヴァにハマってしまったわたしなので一挙にDVDドライブとかも気になりはじめましたが、当分はレーザーディスクで我慢できそうです。
_ FreeBSD導入記で予告しましたとおり、今回はX window systemについて書いてみます。は?Xについて果たして書けるほどわたしはわかってきたのか??……という不安はとりあえず置いといて、感想や経験談として進めましょう。
X window systemとはPC-UNIXで使われるGUIなシェルです。要するにWindowsみたいなもんです(かなり乱暴かな)。正式には「XFree86」と呼ばれていて、現在の最新バージョンはX11R6の3.3.2のようです。FreeBSDやLinux系のRedHat, Slackware, TurboLinuxで使われています。XをインストールしてないUNIXはすべてコマンドシェルで動かすことになりますので、DOSみたいな真っ黒画面でプロンプトに対してせっせとコマンドを入力するしかありません。マウスとは無縁のキーボードオペレーションですので「適当にマウスでつついてみる」という直感的な操作ができません。
ところがいったんXをインストールして起動できると、画面に色がつき、マウスカーソルが現れ、アイコンが出現し、視覚的にもマルチタスクが感じられるようになります。先述の真っ黒画面(コンソール画面)も実はDOSとは違ってマルチタスクであり、その証拠に何かアプリがフリーズしてもAlt+F2,F3,F4とかやってあげるとちゃんと「login: 」って出てきてくれてシステムに入っていくことができます。死んでいるプロセスがもしあったら「ps」でプロセスの番号を調べて「kill プロセス番号」で強制終了が可能です。これがDOSだと、何か一個死んだらリセットボタン押すしかなくなります。Windows95が疑似マルチタスクといわれるのは、フリーズしたときWindowsもいっしょに死んでしまうことが多いからなんでしょう。Windows95でアプリが応答しなくなったらctrl+alt+delでそのアプリだけ強制終了できることはまれで、落とすと標準シェルのエクスプローラまでリフレッシュされてしまうことが多いですね。ひどいときはブルーバックになりますし、さらにenterキー押すと真っ黒画面でマウスだけ動いているみたいな状況に陥ったことがあるのは、多分私だけではないでしょう。
UNIXのシステムはプロセスが異常終了すると、基本的にはcoreファイルを吐いてそのプロセスのみが消えほかのプロセスには影響を与えません。ですからX window system上で異常終了が起きたとしても、まずX window自体が落ちるということは有り得ません(少なくともわたしは経験したことがない)。コンピュータ関係のコンファレンス会場に行ったりするとよくNTやSolarisなんかの堅牢性が強調されてたりしますが「堅牢」っていったい何のこと??ってよく思ったものですが、こういうことを指して言っているのだと、最近になって合点できるようになってきました。
さて、いったん立ち上がってしまえば堅牢なX windowですが、立ち上げるまでがなかなかの難関です。RedHatとかのPC-UNIX商用パッケージならインストーラが次々に質問攻めをしてくるので、それに的確に答えを入れてあげれば難なくXの起動にまでこぎつけることができます。ただしビデオ周りの自動検出はアテにならないことが多いので、あらかじめ使われているビデオチップの名前・モニターのリフレッシュレート・ビデオメモリの容量などは調べておいたほうが無難でしよう。Windows95みたいにメーカーが作ってくれたドライバを組み込んでやる……というやり方はできませんので、Xの設定をやってみるといかに自分がビデオ周りのことを知らなかったかが痛感できます。
コンソールしか使えないまっさらのUNIXにX windowを入れるには、具体的には次の手順が必要になります。
ビデオカードに対応したX serverのバイナリを/usr/X11R6/binにコピーする。
/etc/X11(または/usr/X11R6/lib/X11)ディレクトリにXF86Configという名前で設定ファイル(テキスト)を作る。
X serverに対して「X」という名前でシンボリックリンクを張る。
startxやxinitコマンドでXを起動する。
以上でX window systemが動くようになります。項目にするとたった四つですが、すべて手動でやることはまずありません。ほんもののUNIX使いの人は手動でやるのかもしれませんが、PC-UNIXのパッケージではそれぞれツールがついていまして、大部分を勝手にやってくれます。しかし、この「勝手」がなかなかの曲者です。選んだとおりの解像度・選んだとおりの色数・正しく真ん中にウィンドウが現れる……というのはまれです。一発でうまく行ったのは、自分の経験ではS3のTrio64V+を800*600で設定したときだけでした。あのときもXを再起動しないとマウスカーソルが出てこないという不完全なものでした。
一番目のX serverのコピーは、インストーラで配布ファイルを選択することで簡単にできます。ここではビデオカードの商品名はぜんぜんあてにならないので、チップのメーカーとできれば型番を知っておくことが重要です。先述のS3とかATIとかCirrusLogicとかです。
次の設定ファイルですが、ここが難関になります。ツールとしては「XF86Setup」とか「Xconfigurator」とかですね。XF86Setupは不用意にマウスを動かしたりすると反応しなくなったりするので、キーボードを頼りにさきにマウスの設定を済ませる……とかちょっとコツがいります。この設定画面自体がすでにVGAのXです。PC9800シリーズでは標準立ち上げで640*400なのでこれすらできず、テキストベースの/usr/X11R6/bin/xf86configを使うよりなかったことが思い出されます。マウスの設定が終わってもマウスカーソルが動かない!なぜ?というところも難関の一つです。デフォルトではマウスは無効になっているので再起動しなくてはなりません(FreeBSDのバージョンやLinuxではデフォルトでもマウスが使えたかもしれない)。
FreeBSDの起動時に「boot:」と何秒間かプロンプトが現れますが、ここですかさず「-c」と入れてあげます。そうするとカーネルの読み込みがCPUとメモリレベルで止まり、各種デバイスドライバの設定変更ができる状態になります。CONFIG> というプロンプトが出ているところで「enable psm0」とやってあげればps/2マウスが有効になります。ドライバの設定一覧は「ls」、ヘルプは「?」です。ううっ、ヘルプも全部英語ですね^^;。でも気合入れて睨んでいればきっとわかるはずです。設定モードはexitで抜けます。ここで行った設定は次回からもずっと有効になります。なおPCIのデバイスは設定変更はできません。やるならBIOS側ですね。
さてここで気を取り直してふたたび/usr/X11R6/bin/XF86Setupです。マウスに触らないように気を付けながら、キーボードでマウスの設定を変更します。「apply」ボタンにtabキーでたどり着いてスペースキーを押すと、さあマウス解禁です。カーソルが動くようになります。キーボードの設定は日本語106や英語101を選ぶだけです。そして、次にビデオカードの設定とモニターの設定になります。ここは一番面倒だったりするので、次回の「後編」で詳細に触れてみたいと思います。
設定がすべて終わったら「Done」ボタンをクリックします。行った設定でXが起動できるかどうかのテスト画面となります。うまく行けば/etc/(X11/)XF86Configに設定を保存するかどうかを聞いてくるので保存します。うまく行かないときは……聞いてくる画面そのものが出ないんですね~。だから保存のしようがないっす^^;。だからXF86Setupのマウス設定からまたやりなおしです。うまくいけば次からは「startx」または「xinit」で X window system が立ち上がるはずです。めでたし、めでたし。X serverへのシンボリックリンクは、ユーティリティのバージョンによっては自動で張ってくれますが、張ってくれなくて X が立ち上がらないときは手動でシンボリックリンクを張りましょう。
サーバーがない!というメッセージが出て起動しない場合は、ビデオカードに対応したバイナリファイル(たとえばS3のvirge系ならXF86_S3V)をインストールする必要があります。これは/stand/sysinstallで、カスタム選択で配布ファイルを選べば追加インストールできます。……と一言でいっても、実はここにもたくさんの難関が待ちうけていますが、その辺も次回に回しましょう。
こうしてせっかく立ち上がってくれた X window system ですが、最初から自分のイメージどおりということはほんとうにまれで、たいていは「画面が大きい」「画面が小さい」「画面が右過ぎ」とか「色がおかしい」「歪んでる」「端で折り返してる」とか、改善の余地ありです。チューニングは手動でも・別のユーティリティーを使ってでもできます。そこらへんもまた次回ということで、……なんか後編のほうが書くことむちゃくちゃ多かったりして……。ま、気を長くしてお待ちください。5月の連休くらいまでには何とか書きたいと思います。
_ PC男になるずっと以前に「森田くんは音楽やってんでしょ、MIDIやってみようって気はないの?」って聞かれたことがありました。はるか昔の若かったころですね~(といっても6,7年前)。わたしがそのお誘いにどう答えたかというと「あらかじめ演奏される音が決まってるなんて、あんなもん音楽じゃないっすよ!」と暴言を吐きました。いやー、わたしも強気だったものだ^^;アセアセ。街頭でフォークギター一本持ってゲリラライブを展開するのがその当時のわたしの生き方だったもんですから、そんなこと言ってたんでしょうね。打ち込みの音楽というものをなんか、音楽のスピリッツていうか魂を科学技術に売り渡した敗北の姿みたいにとらえていました。当時のわたしは突っ張っていたし、負けたくなかったし、その分かなり無理をしていたんです。それでも4年間ものあいだ毎週毎週渋谷の夕暮れの中歌い続けていたんですから、われながらなんて意地っ張りなヤツ(笑)って思います。反骨と変人演技に明け暮れていたあのわたしが、いまやアニメのMIDIをセコセコ打ち込んでWebで公開して「美紗緒ちゃんラブラブ~」なんてやってるんですから、人間って変わるものです。あのときのわたしも本当のわたし、いまのわたしも本当のわたし。そのときどきで最善手を打ってきたつもりなんですけど、今の自分がいちばんかわいいです。正直に生きるほうが楽だし、なるべく鎧は着たくないものです。なによりも今は仲間もいるし、PCとアニメに囲まれた生活でしあわせですから、元に戻る気はありませんねぇ。
さて、前置きはいいとして、MIDIです。ハードウェアでMIDIとくれば、まず音源ですね。現在使っている音源は自宅で
Roland SC88 (standard)
です。高いんですよー。サウンドカードとは比にならない音色ROMが乗っています。これ、じつはもらい物です。職場の某Tセンセーからの。T氏からはDynabook V486も中古で売っていただきましたし、わたしのPC人生ハマり道の片棒をかついでくれている人です。なぜまたそんな高価なデバイスを「もらえた」かというと、このSC88、音が出ないのです。音が出ない音源! すげぇパラドックスですねぇ。働かない労働者とか、インクのないプリンタとか、そういうのに匹敵します。以前はブルっていながらも音がどうにか出ていたらしいのですが、先生があるときこの音のブルっているのはハンダが甘いせいだ!と判断して中を開けて勇気をもってハンダ付けしてやったら、ぜんぜん音が出なくなった……というエピソードを聞きました。うーん、すごい話。ふつうだったらもうそれで修理に出すしかないんですが、SC88の場合フロントにヘッドホン端子がありました。強引にここからスピーカーまでミニプラグでつないでゲインをぐりぐり上げてやれば、いちおう音は鳴るということなのです。さすがのRolandです。フェイルセーフが利いています。予備の出力系統があれば修理代もかからないというわけですね。おかげで毎夜わたしの家でDOOMの音楽がスピーカーから何時間も鳴りつづけることができています。エヴァDOOMやせらむんDOOMなら「残酷な……」とか「ムーンライト……」とかもちゃんと演奏されるというわけです。よかったよかったと。
自分でお金を出して買った音源もあります。職場でMIDIをやるとき用に
YAMAHA MU10
があります。Hello musicシリーズのいちばん安いやつです。でも安いからといって侮るなかれ、MIDIファイルによってはいちばんすばらしい再生をやってくれたりします。今回正式版を公開しましたプリティサミーの「夢みれば夢も夢じゃない」は、このYAMAHAの音源で再生するとグッドです。ドーターオルガンとかを使ってますので、SB16または互換カードのFMシンセも意外といい感じだったのが驚きでした。チープなFM音源にこれほどの力があったのか……というくらいびっくりしました。心の疲れを癒すESS1868-FMシンセサイザー、とか広告の文句にでもなりそうですね。YAMAHAのこのHello musicを買った目的はじつは音源ではなく、シーケンサソフト「YAMAHA XGworks v.1.0」がバンドルされていたからなのでした。単体で買っても二万いくらするソフトなので、それならちょっと色つけてパッケージで買えば音源もついてくる!と判断したのでした。YAMAHAの商法にまんまと乗せられた気もしますが、まぁ気のせいでしょう。
そのほかにはSoundCardに搭載されているWavetable音源があります。SB64を何度も話題に出しておきながら、なかなか買わないkiyochanです。いまバルク品でちょうど一万円くらいですね。もうちょっと待てば数千円に落ちてくると踏んでいます。ケチですね^^;。しかし、CreativeのSBシリーズは市場にたくさんばらまかれてきたしまもなくPCI版が出荷を始めるので、必ず値下がりします(断言)。だれも相手にしなくなったときにわたしが悠々とISA版を手に入れる……という寸法ですね。ここらへんわたしってやっぱしおかしいかも。
Wavetable搭載のサウンドカードといえば、最近のSB互換カードはかなりよくなっている気がします。おととしWaveBlaster互換のドーターを買ったのですが、一万五千円もしました。近頃はWavetable載ってても数千円でカードが買えるので、ドーターを追加購入するのはなんか非効率に思えますね。このへんもわたしが値段に過敏になってしまった要素かも知れません。あの悪夢のようなEDGE 3DにもWavetableが載っておりました。けっこういい音だったと記憶していますが、アンプが弱くて情けない音量でした。結局いま使っているサウンドカードは、自宅では素のSB16PnP、職場はESS1868+wavetableです。変わり種はどうしてもOSによってドライバがなかったり不便なので、SB近辺に落ち着きます。ESSはBSDでカーネルソースにSoundBlastarと同じ記述をすると動きましたので、SBとの互換度はかなり高いといえましょう。ひょっとしたらWindowsでもSB16のドライバかまして知らん顔しとけば音が出るかもしれませんね。まだ試してみたことないけど。
音源の台風の目ともいえるのが最近脚光を浴びてきたソフトウェアシンセサイザです。YAMAHA, Roland, などなど各メーカーからリリースされるようになってきました。電脳組のWingrooveも有名ですね。パソコンを今のように何台も持っていなかったときはこれらの体験版をこまめにダウンロードしては、インストールして楽しんでいました。しかしCPUが486だったりすると音が遅れたり厳しかったです。いまはだれしもPentiumですし(そーでもないかな、怒られそう^^;)、メモリも8MB,12MBでがんばっている人は少なくなってきたし、ソフトシンセは手軽で安いのでかなり有利でしょう。486でWingrooveを使うと途中で「CPUが息切れしています!」ってメッセージが出たりするのが笑えますね。わたし自身MIDIの体験授業をやったりするときは、学生の皆さんにソフトウェアシンセの体験版をインストールさせて聞いてもらったりしているわけですが、Pentium90くらいでもかなり厳しい状態です。季節ものなのでハード音源までは要求しませんが、せめてもうちょっと予算出してもらってCPU強化を図りたいものです。
まとめに入りますが、もともとMIDIに対するわたしのイメージは、冒頭にも書いたように「決まった音を決まったタイミングで出す」ものでしかなかったし、「お金かかりそう」「なんや難しそう」といった避ける理由しか見つかりませんでした。今こうしてときどき曲を打ち込んでWebで公開するようになって思うのは、「予定通りちゃんと音が出る!」し、「Wavetableは安くなった・ソフトシンセは体験版ならタダ(YAMAHAなんて買ってもないのにユーザー登録させてくれる、これはすごい)」だし、楽譜にしたがって音符を入れていくというシンプルなシステムですよね。たしかにむずかしくはないけど、根気だけは要りますね~。そのかわり出来上がったときの充実感は、ほかではなかなか体験できない性質のものではないでしようか。一年ちょっとまえにちびムーンの「夢をいじめないで」を根つめて打ち込みましたが、曲を再生するたびにあのPCとともに・ちびムーンとともにあった充実感……がよみがえってきます。宮原くんが研究室にたびたびきていた会話のある楽しい生活……とか(いきなりローカル入りました、エヴァ見始めたよ、宮原くん^^;)。音楽と思い出は切っても切れないですね。これは渋谷で一人歌うより、はるかにいいものです。地味ではありますがこれからも思い出したようにMIDIの打ち込みをやってみたいと思います。
_ 夏のボーナス前は430TXマザーボード導入・AMDプロセッサ・値段のこなれていないSDRAM初購入などが相次ぎ、一日千円ペースで暮らさなくてはならなくなり、ソフトやハードに金をかけられないという現実的要請からFreeBSDおよびLinuxにのめり込んでいきました。結構面白い発見がたくさんあり、Windows95離れも板についてきましたが、ここ最近何か月かはタイトルにあるとおり再びMicrosoftにどっぷりです。ただしWindows95はゲームとMIDIとDOSレベルのメンテナンス用にだけ使っていて、あとのほとんどの日常的な用途、たとえばFTP・HTTP・メール・コンテンツの編集(画像・テキスト)・仕事(笑)などはほぼWindowsNTでおこなっています。学生のみなさんにはWindows95ばかり教えておいて、自分だけNT使って「うーん、システムが堅牢……」とか満足しているのは少し心が痛みますね。Windows使っていると金ばかりかかって仕方がないような気がしていましたが、実際そうでもないみたいです。フリーソフトやシェアウェアは圧倒的にWindows対応が多いですし、UNIXにしてもちゃんとやろうとしたら書籍や雑誌は数が限られていて、刷る部数が少ないせいか結構高いのです。OSそのもののバージョンアップも頻繁で、半年も経てば二つくらい進んでいたりします。その都度\3,000-程度といってもCD-ROMは買いたくなるし、対応ビデオカードに頭を悩ましたり……結局大差ないかもって感じです。
Microsoft製品を使うメリットは、やはり「みんなが使っている」という点に集約されるのではないでしょうか。Windowsしかり、IEしかり、Wordしかり。サポートも情報も非常に豊富ですし、周りの人たちが誰かしらヘルプしてくれます。もしAppleが商売に成功していたとしたら当然周りはMacユーザーばかりだったでしょう。だとしたらMacを使ったほうがメリットが多かったと思うのですが、たまたまわたしの職場で周りにMacユーザーがほとんどいないというのがWindowsへの流れを決めたような気がします。
Windowsは一社独占で突っ走っていますので、私たちユーザーはどんどん不満や改良のアイデアを出さなくてはなりません。それがフィードバックしてソフトの使い勝手がよくなればみんなが幸せになれるからです。IEがどんどん改善されているのは対極にあるNetscape社の存在のおかげだと思いますが、その結果ソフトがどんどん肥大化するのは少しどうかなとも思います。
システムの最低限の容量が大きくなっているのは事実ですね。それにしたがって起動時間も長くなります。ただ、今はそれに見合った性能のハードウェアがどんどん安くなってきているのでバランスが取れているのでしょう。Windows95だと、最小インストールにして、そのあとでMicrosoftが勝手に入れてしまうソフトをガリガリ削っていきますと、50MB前後にまで落とすことができます。それでも昔のSASI-40MBハードディスクは軽くオーバーしている量です。DOSだけであればフロッピー1.44MBでも起動できるしGUIがなければ今でも40MB前後でシステムを組むことが可能ですが、一度あの95のインストールの楽さを味わってしまったら、DOSでconfig書き直して日本語やらキーボードやらマウスやらの設定を試行錯誤する手間はもう嫌になります。以前はあらゆる策を弄してFEP(日本語システム)をATOKや松茸やVJEに切り替えることのできる人はスーパーマンのように重宝がられたりもしたのですが、今となってはコントロールパネルからマウスでチクチクつついてやればわけなくIMEも切り替えられますし、たった何年かでずいぶん変わったものです。辞書を引かないとわからないような字はJISコード表を頼りに第二水準の大海をさまよいながら探したりしていたものが、きょうびのIMEはマウスで書いてやれば候補を挙げてくれるのですから、すげぇものです。なんと読み方まで教えてくれるのですから、漢和辞典は売れなくなるかもしれませんね。
うーん。昔話のコーナーではなかった^^;。今のMicrosoft製品の欠点をつつけー、でした。起動が遅い。容量が重い。勝手にいろんなファイル書き換えるな~……とか。確かに互換性のためにはある程度は仕方がないのかもしれませんね。古いバージョンのソフトを使っている人のための配慮はあってしかるべきです。例えばもしWindows3.1用のソフトがWindows95で動かなかったとしたら、OSのアップグレードに二の足を踏んでしまう人が続出したでしょう。連綿と続いてきたMS-DOSやWindowsのバージョンアップが成功してきたのは、互換性を確保してきたからだと思います。
Windows95やNTが優れているなと思えるのは標準的な周辺機器のドライバを内部に持つようになったことが挙げられると思います。DOSではいちいちドライバの組み込みが必要でした。いまでもOS発表後に出た周辺機器はWindowsでもドライバディスクが必要です。PC-UNIXでは以前からずっとboot kernelという形で内部にドライバを持っているので、ドライバの標準添付はとくにWindowsがはじめてやったというわけではありませんが、それにしてもUNIXでカーネルソースを書き換えてコンパイル・カーネル置き換えまでやるのは大変面倒な作業です。その点もWindowsは簡単でよいです。欲を言えばドライバをいろいろなファイルに分割しないで一まとまりにできれば、最初一気にハードディスクからファイルをシークしてあとはRAMアクセスだけで済みます。Windowsの起動時にハードディスクがいつまでもカラカラと回り続けているのは、なんか時間の無駄のような気がしてしょうがないのです。特にNT! NTはセットアップのためのブートディスクで起動すると、起動時に読み込んでいるドライバファイルがいちいち表示されるのでけっこう楽しいんですが、ふつうこんなの個人じゃ使わないよなーみたいなレアなSCSI機器のドライバファイルをえんえん読んでいるとわかったりして、愕然とします。どんな機器でもセットアップしますぜ…みたいなMicrosoftのサービス精神は歓迎すべきですが、まさかそれと同じことをWindows起動するたびにやってはいないよね? GUIだと裏で何が起きているか不透明であるということが、いつも感じている最大の不満です。わたしだけではなくて、周りにいる中級以上のユーザーはほとんどの人がこの点を指摘します。デフォルトですべてのファイルを「表示しな」かったり、関連付けされたファイルの拡張子を「表示しな」かったり、隠蔽工作が心証に与えるのは不信感と不透明感だけです。このデフォルトを変更しないで作業を続行しようとすると、拡張子が二重化したり大事なファイルが見えなかったりします。「隠す」というのはたしかに見た目の統一感を図るための重要な要素だし、誤操作を防ぐためのユーザー思いの配慮のつもりなのでしょう。しかし余計なお世話だと思うのはわたしだけでしょうか。エクスプローラに比べると機能は貧弱だったもののWindows3.1に標準添付されていた「ファイルマネージャ」のほうがよほど誠実なソフトだと思えます(95にも実はついている)。隠す=見せてはまずい=信用してない、という気がしてなりません。なんかポルノ論議とかとも似たような感じですね。もっとユーザーを信用して下さい、Microsoftさん。それが見通しが良くよく売れるソフトを生み<結果的にユーザーを増やすことに繋がると思うのです。こういうのってシロート考えかなぁ。「隠す」という思想は隠蔽のプロ「Macintosh」に任せておけばいいんじゃないかなぁ。
今回はかなり辛口な批評になってきました。気にせずどんどん行きましょう。タイトル通りですね。
Windows全体の容量が大きくなってきているのは、ある程度はしかたのないことなのかもしれません。それに従いHDDも安くなってきましたし、1バイト血の一滴といわれたメモリも他の周辺機器なみの値段で手に入ります。CD-ROMというメディアも一挙にメジャーとなりましたし、ベンダーからの配布ファイルが数百MBあることもざらです。ただそれに便乗して、ユーザーが望んでもいない営業用のファイルを勝手にHDDに入れてしまうのはかんべんして欲しいです。Microsoftに限らず、ほかのソフトハウスにもそれは考えて欲しいところです。わたしはWindows95をインストールしたあとは必ずMSNのセットアップ関連のファイルを削除しています。容量的には大したことはないんですが、使わないファイルがHDDの中にあるというのがなんとなく気持ち悪いのです。その上デスクトップにショートカットまで作られたんじゃたまりませんね^^;。この件でAOLやCompuserveといった他のパソコン通信サービスをやっている会社が、Microsoftを訴えたという話も聞いています。当たり前ですねー。いくらMicrosoftが商売がうまいといっても、こう露骨に押し売りやられたんじゃあみんなびっくりするに決まってるじゃありませんか。なんでも自動化すればいいというものではありません。Windowsをずっと使っていると、小さいウィンドウが出てきたら何も考えずに「OK」を押す癖がついてきたみたいな気がします。こわいですね~。98やUNIXでフォーマットしたフロッピーを読もうとすると「このディスクはフォーマットされていません、フォーマットしますか?」って聞いてきますが、うかつに「OK」なんて押したらえらいことになりますね。DOSの1.44MBフォーマットがなされていないというだけで、わたしは「フォーマット」自体はしたぞー、と叫びたくなります。嘘はいけませんねぇ。
というわけでかなり長くなってしまいました。それだけわたしが最近Windowsにどっぷりということなんでしょう。まだまだ本物のUNIX使いになるのは先のことのようです。しばらくブランクがあったInternetExplorer3.02も使い始めました。よそで自分のホームページを見たときに表組がぐちゃぐちゃになっているのを見て、ショックだったもんですから……。みんなが使っているものを素直に受け入れたほうが、リスクが少ないというのはそのときに体験でわかりました。でも95よりNTを敢えて使おうとし続けるわたし(笑)。だって高かったんだもん。
たぶん、というより間違いなく次期バージョンのWindows98は買います。NT5.0も買います。だからこそよくなって欲しいのです。だから辛口、でもほめた部分もあったでしょ。