いまこのページは東大工学部の研究室のパソコンを使って書いている。会社にいるときは職務専念義務があったので、時間中に私用でPCをなんてことは口が裂けても言えなかった。でもいまは学生生活である。学業中であってもぼくは学費を払っているし会社勤めとは根本的に違うのである。学生は自由の身である。
「正式に」というのは、今日工学部の事務局で、正式な入学手続きをしたのだ。四月一日から晴れて東大の研究生である。図書館で本を借りられるようになったし、生協の加入者証にも「工学部」と入っている。何より学生証(研究生証)が手に入った。
そして指導教授の手厚いはからいにより、研究室も、自分の席も、自由に使えるパソコンもある。ネットにももちろん接続している。Core7の2.93GHzCPU、初めて使うWindows7、そしてうちのモニタの解像度の横三倍×縦二倍は広いと思われるモニタ、さらにハードディスクの容量を見たら900GBくらい空きがある。9GBでも90GBでもない、ほんとうに900GBも空きがあるのだ。目を疑うよ。ネットのスピードも未体験の速さ。Adobe ReaderのアップデートやFirefoxのダウンロードが瞬時に終わっていたのは驚いた。いままでなんて貧相な環境でコンピュータを使っていたのかと思う。すごいぞ国費。ベースは確かに国費だが、授業料月換算でおよそ\30,000は自己負担で払っているので、しっかりモトが取れていると考えたい。ちなみに自宅のPCのCPUはSocket370のCeleron900MHzである。会社で使ってきたパソコンはSLOT2のXEON450MHzであった。聞いたこともないような仕様かもしれない。
しばらくは東大のさまざまなハードウェア仕様を楽しんで過ごすことになろう。20代のときは何も感じなかったんだが、いまはありがたみが痛いほどよくわかる。人生を投げ打ってここにやって来て、正解だったと思う。