本郷の東京大学の裏手を東大病院から降りていき、根津と湯島のあいだを坂を下ると上野公園の外苑に至る。広大な不忍之池が眼下に広がる。広い池にはボートのりば。ボートをこぐのは修学旅行と思われる女子高生たち、定年退職後に時間を持て余していると思われる初老の男性、30代くらいのカップル。連休の合間とはいえ、平日の昼間にいる人たちはちょっと事情がある人たちである。
都心の一等地にこれだけの空間が拡がっているのは不思議な感じだ。上野は恩賜公園なので国有地なのだろう。もとより東大のキャンパスもそうなのだが、そのおかげで緑や水がふんだんに触れられるのは良いことなのかもしれない。
入学した学科のガイダンスに参加する。20年以上前に授業を受けた先生たちが次々と現れる。開始前に席を立って挨拶に行くが、研究室が違うとあまり憶えておられないようだった。自分も長いこと教員をやってきたので、何年も前の教室の一生徒を記憶していないのは仕方がないとも言える。
やはり学部学生の皆さんは若いねー。21〜24くらいなのだから当然か。2まわりくらい違うのだから当然だろう。彼らの中に混じってこれから授業を受けたり研究をしていくのは、なかなか骨が折れることかもしれないと思うこのごろ。
栃木県の佐野へ。2003年の後期地域代表だったときに、宇都宮で広報フォーラムを開いた。その当時の旧知の仲間が佐野で会場を開いている。厄除け大師のある町。JR関東のバスで王子から直行した。職場の前(明治通り)をいつもこのバスが行き来するのを就業時間や昼休みに見ていた。いつか乗って旅に出たいと思っていたものだ。
佐野バスターミナルから駅までかなり離れていることに到着してから気づく。時間設定がギリギリだったため、会場には遅れて到着。しかしながらベーシックでグループの一体性が感じられる良い雰囲気であった。
終了後ファミレスで会食。来し方行く末を思う話題。小一時間話して仲間から暗い国道を栃木駅まで送ってもらう。東北本線を赤羽まで南下し帰宅。たぶん上りで直通する最終電車ではなかったか。次が大宮行き最終だったし。自宅には深夜一時ごろ到着。長い長い一日だった。