ぼくが高校生の頃、はじめてキヨシローの曲を聞いたアルバム「Blue」の中にこの多摩蘭坂(たまらんざか)という曲が入っている。ゆったりした弾き語りの曲だ。この坂は国立と国分寺の市境のあたりに実在する。京王バスのバス停もある。キヨシローが本当に住んでいたのかどうかはわからないが、多分そうなのだろう。
学生の頃や卒業してからも、何回か行った。そして最近も立川にバイクで行くときなんかにときどきここを通る。今日は仲間との約束が二つともキャンセルとなり、チャンスかもしれないと思い、キヨシローが没した記念に行ってみた。
折からのひどい雨。北九州で雨にあったときを思い出すなあ。傘を差してとぼとぼと約15分で到着した。坂の途中の多摩蘭坂の地名碑のところに、たくさんの花やお供えがしてあった。みんな考えることは同じだね。ぼくがそこにいた間も入れ替わり立ち代りファンとおぼしき人たちが、傘を差してわざわざやってきていた。雨が悲しさを盛り上げてくれる。
実はこの坂のすぐそばにある東京都立府中病院は、ぼくがアルコールで苦しんでいた頃に救急車で運ばれた病院なのだ。縁が深いね。
多摩蘭坂に行ってきて、荻窪に戻る。ミーティングまで少し時間があるのできょうは一人カラオケである。
「Sweet Lovin'」「多摩蘭坂」「エンジェル」「ひどい雨」「わかってもらえるさ」などを歌う。一人ならマイナーどころだって大丈夫だもんね。多摩蘭坂歌っていたら不覚にも涙が…。あうあう言いながら完唱(笑)。もうちょっと時間のあるときにまた行こう。