スカイマークのバーゲンチケットで北九州入り。標題は真実である。なんと5800円。今まで9800円とか8800円のチケットは取ったことがあったが、5800円はすごいね。飯田や豊橋あたりまで高速バスを使ってもこれくらいはかかる。
最近の流行の深夜到着便である。羽田を21:00台に出て、北九州空港に23:00台に着く予定だった。しかし、羽田での出発準備が遅れ、離陸順番待ちをしていた。よくある話である。結局20分遅れくらいで北九州に着いた。到着は24:00近かった。接続して市内へ行けるはずの西鉄バスがもう出発済みである。血も涙もない。ふつう最終発着を確認してから出るべきではないか。車内ガラガラのまま定刻を守って出発したとしたら、抗議したいところである。
ともかくバスは出てしまった。空港は関西と同じく海上にあり、内地まで軽く三キロはある。内地と言っても苅田や朽網に出ても何もない。自分と同じように行き場を失った乗客が多数。数人で話し合い、タクシー相乗りで市内まで行くこととなった。市内までメーターを見ていたら7000円オーバー。一人だったらしんどかったと思う。羽田→北九州の航空運賃が5800円でタクシーが7000円だもんね。四人で相乗りしたおかげでひとり2000円見当で済む。
深夜一時過ぎに小倉の街にようやく到着。始発電車が出るまでカラオケボックスで過ごす。深夜料金でこちらも約2000円。カプセルホテルよりは安いか。
結局全部で10000円近くかかる。まああまりうまい話はないということだろう。
ということで早朝の小倉に着いた。「鉄道の日記念切符」の残りが一日分あるので悲願の九州一周を果たすことになる。子どもの頃から九州にいたのに、特に南側は未到達の路線が多く、乗らないまま国鉄民営化のときに廃止されてしまった路線も少なくない。北部の筑豊炭鉱の辺りの路線(室木線、香月線、添田線など数々の名路線があった)はほとんど乗っていたのでまだ良かったか。
4:00台の始発電車で小倉から鹿児島本線を南下。博多、熊本で乗り継ぎ、JRの新八代まで到達。在来線はここから第三セクターになってしまうが、九州新幹線に乗り換え。ここは別途料金を支払う。来年には博多→新八代間も新幹線が開通するようなので、ここも三セクになってしまうかもしれない。
新幹線「つばめ」は、座席が木質だったり、床のデザインがホテルっぽかったり、従来の新幹線とは違う感覚だった。博多からの「リレーつばめ」からたくさんの乗客がある。博多→新八代間はほぼ工事は終わっているようだった。
川内(せんだい)からは再度JRの在来線に戻る。鹿児島本線をすべて乗り切った。終点は鹿児島中央。昔の西鹿児島駅である。日豊本線を今度は小倉を目指して北上する。まずは都城行き。そして宮崎へ。山間を走る列車である。高山本線や大糸線を彷彿とさせる。しかし宮崎→延岡間は町の中という感じであった。
延岡→佐伯間。ここは有名な秘境である「宗太郎越え」ができるということで期待していた。一日に三往復しか各駅停車がとまらない駅である。17:00過ぎということで日没にかからないか不安だったが、西日本は東京より30分近く日の出、日の入りが遅いので楽勝だった。市棚、宗太郎、重岡ともに、来て良かったと思える静かな駅だった。できたら下車して散策でもしたいところだったが、そうすると帰って来れなくなるので車窓から見るにとどめる。
佐伯から大分・別府に出て、別府で下車して大分名物のとり天定食を食べる。温泉も魅力だが、それはまた来年。別府から小倉行きに乗り、日豊本線も完乗。最終の原田行きに西小倉駅で接続。酔っ払いのたくさん乗っている最終鹿児島本線で二日市駅に到着。深夜スカイマークから長時間を経て、ようやく布団で寝られる幸せである。