「鉄道の日きっぷ」を利用して飛騨高山と下呂温泉に一泊。青春18きっぷの秋休み版(ただし三日間)である。ゆきは甲府から身延線を完乗して富士へ突破。富士からは東海道本線で、興津、浜松、豊橋と乗り継ぎ、新快速で岐阜まで来て、夜の高山本線を登って行く。美濃太田よりワイドビューひだ(特急列車)に乗り継いだ。夕食時間に間に合わなくなるからだった。下呂駅からホテルまでは坂道なのでタクシー利用。
帰りの日は下呂から高山。あいにくの雨の高山の町であったが、川沿いまで出て散策。まさに小京都である。大分県の日田によく似ている雰囲気だった。
高山から高山本線を乗り継ぎ富山まで出る。富山から糸魚川までと、青海川から新潟の間は乗ったことがあるが、糸魚川から直江津のあいだは初めての乗車だった。親不知などあのあたりはやはり日本海の景観がすばらしい。いつか青森から山口まで、日本海側だけをずっと列車に乗って走ってみたいものである。
直江津から長野までは普通列車の「妙高」に乗る。特急車両を普通電車に使っている貴重な路線だ。不安になるので特急券なしで本当に乗れるのかどうか直江津の駅員に確かめたが、やはり大丈夫なようだ。妙高高原に入っていくと、ほんとうに山と川と線路しかない。こういう山々の風景がまだ日本の中にもたくさんあるのが驚きである。もちろん高山本線の奥のほうもそうだった。
長野から松本、塩尻を経て、中央線を使って都内に戻る。長い長い各駅停車の旅であった。